養育環境と脳の発達:子供たちへの愛着形成の必要性
昨今のニュースで我が子を手にかけたり虐待の話題をみると幼児期における愛着形成の重要性について学校の授業でも取り上げるべきだと感じています。また、子供達の感覚を通しての脳の発育のプロセスについても理解していた方がなぜ泣いているのか理解ができ対処につながるので、親も子育てのストレスの軽減にもつながるのではないかと感じています。
感覚の統合がうまく進んでいないケースにおいて、外界からの感覚刺激の処理をスムーズにできないため、感覚刺激情報が渋滞している可能性があります。感覚受容器から入った刺激は脳幹を経由して脳の内側から外側へと伝わります。この過程で適切な処理が行われないと、様々な障害が生じることが考えられます。自閉症などの脳機能障害も、何らかの処理システムの異常によって生きづらさが引き起こされる可能性があります。また、養育環境に問題があり、愛着形成の重要な時期に課題があると、脳の発達にも影響が及ぶことが分かっています。愛着形成に問題があると、発達障害と似たような症状(多動や社会性など)が現れることもあります。赤ちゃんの養育環境は非常に重要ですが、それに関する教育はほとんど存在しません。親になってから試行錯誤しながら学んでいくしかありません。私自身も親として子育てを経験しています。その中で、親も人間であり、感情的になることや気持ちが落ち込むこともあります。しかし、子供たちは本能的に行動します。その時に親が自己コントロールできるだけの力を持っているかが非常に重要です。私は保健体育科の教員でもあり、性教育についても取り扱います。妊娠のプロセスや避妊、胎児の発育の過程などを授業で扱っていますが、子育てに関する話はありません。しかし、子供たちの未来のためには、子育ての中で重要な愛着形成についても伝えるべきだと感じています。なぜなら、脳の形成が最も活発に行われる1歳半ごろまでの時期に、他者との絆を築くことがどれほど重要かを知ることができるからです。親はどのように接すれば良いのか、また自閉傾向がある子供たちにとって愛着形成が難しい理由や感覚の過敏さによる問題など、伝えるべきことも多いと思われます。例えば、寝付かない子や抱っこを嫌がる子の背景には親が知るべき知識があります。親になる前にそれを知っておくことは非常に重要です。
そのため、今後は次世代の子供たちにとって愛着形成の重要性を伝えるべきだと考えます。親がどのように接するべきか、自己コントロールの方法や感覚統合のサポート方法など、具体的な情報を提供することで、子育てをするすべての親がより良い環境で子供たちを育てられるようになるでしょう。
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