【読書録92】「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」6月編
先日、投稿した、「森信三 運命をひらく365の金言」同様、昨年12月から、毎朝、1日1話ずつ読むのが日課となっている「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」。
こちらも毎月、特に心に残った項目を取り上げていきたい。
6月8日「やらされている百発より、やる気の一発」中村豪
イチローの高校野球時代の監督。
「やらされている百発より、やる気の一発」
中村監督が、高校野球監督を務めた31年間、部員に言ってきた言葉である。
選手側が「やらされている」という意識では、何の進歩もない。
イチローが、深夜にこっそりと素振りをしている姿についてこう言う。
自分の意志でやることの重要さ、やりたいことをやっているときに発揮する力の偉大さを感じた。
少し飛躍しているかもしれないが、何でも好奇心をもって面白がってやるということも力を発揮できる秘訣なのかなと考えさせられた。
6月10日「『くれない族』では幸せになれない」曽我綾子
人としての生き方の大原則だ。
幸福に生きるためには、「できたら与えること」だという。
曽野綾子さんは、それを「くれない族」になったら駄目だという。
自分のしたいことを自分の力ですると同時に、他者のためにさせていただくという気がない人間は大人とは言えない。真に幸福な人生も生きられない。だから、七割は自分の楽しみ、三割は育てたいもののためにお金と時間を使う。
自分で子どもを持つと分かるし、自分のことよりも優先したいことができることは有り難い事である。
今の私の仕事も、自分の為というよりも社員の為、未来の為と思ってやっている。
また誰かに頼らず、自分で突破していくという気概も持っている。
私心なく今後もやれるかが鍵である。今後も頑張りたい。
6月11日「現場力の高め方」遠藤功
経営コンサルタントの遠藤功氏。以前に本を何冊か読んだことがある。現場力を大切にする方だ。
現場力というボトムアップの動きは、実はトップダウンからしか生まれないという指摘は、自分自身の戒めにしたい。
コンサルタントとして、企業に入り、まず着手するのは、自分たちがいかに惰性に流され、言われたことしかやっていないのかを気づかせ、目を覚まさせることとするが、そのアプローチは、「ダメですよ」と叱っても意味がないとする。
それには、よいお手本、よい事例を実際に見せることが効果的だという。
自分から気づかせるというのが鍵だろう。他人から押しつけられたものは続かない。
どうやったら自分から気づいてもらうか、そんな仕掛けをどう作っていこうか。そんなことを考えた。
6月19日「死は前よりしも来らず、かねてうしろに迫れり」清川妙
作家の清川妙氏。
朝からとても深遠な気持ちになる。ご主人とお子様を亡くして、人は死ぬんだということが分かったという。
ご主人が亡くなった時に心にひらめいたという、徒然草の言葉を紹介する。
そして、この言葉の後の言葉も良い。清川氏はこう訳す。
最近、私と同世代や後輩で奥様を亡くした知人が何名かいる。なんと声を掛けたらよいのかわからない。深い悲しみであろう。遺されたお子様とどう生きていくのか。私だったらどうするのか?そんなことが胸に去来した。
この日は、清川氏のこんな言葉で終わる。
今できることをやるしかない。
今、良い家族に囲まれ、良い環境で仕事できていることに感謝して、一日一生の思いで、やりたいことをやっていく、やろうと思ったことをやっていく。
そんな決意を抱いた。
6月28日「天命追求型の生き方・目標達成型の生き方」白駒妃登美
私には、これと言って、人生の大きな目標、人生を貫く大きな「志」の様なものがない。その場その場で取り組みたいことに取り組んで来た。また正直、やり切れず、いろんなものから逃げてきたという思いもある。
そんな私にとって、「天命追求型」の生き方というのが、心に響いた。
著者の、白駒氏は、天命追求型は、まさに日本人が歴史の中で培った素晴らしい生き方であるという。
目標達成型では、夢しか敵わない。天命追求型は、夢を超えた高みに到達できるという。
その代表例として、豊臣秀吉を挙げる。
その秘訣として、いつも「いま、ここ」に全力投球する生き方を貫いたとする。
正直、秀吉の晩年を思うと、どうなのかなという気もするが、この「いま、ここ」に全力投球する生き方というのは良い。
自分の軸は持ちたいものであるが、しなやかに常に、「いま、ここ」に集中して生きていきたい。
未来を変えるのは、「いま、ここ」で何にどう取り組むかであり、過去ではないのだ。
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