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作家になるということ

 元々そんな夢をもっていたわけではない。ただ文章を褒められることが多少あったのだ。

 小学生の時に国語で作文を書かされたのだが、いつもと違っていた。好きなことを書いてとHせんせいは言ったのだ。ぼくはうれしくなり、宇宙開発の話を書いた。

 月に行ったアポロ11号の話だ。何分何秒にロケット切り離しとか詳細に覚えていたので、その記憶のままに作文用紙に書いた。書ける書ける。すらすら書ける。

 珍しく、居残り無しで、アポロの話を書きあげてしまった。嬉しかった。
Hせんせいが、読み始めた。すごくにこにこしている。
「masaくんはロケットが好きなんだね。アポロの話、よく書けているね。家庭訪問でおかあさんに見せるね^^」

 そんなことがあったのだ。それほど書くことに興味が無いはずだったのに、アポロで目覚めてしまった。

 高校の時にパソコンサークルがあったのだが、ぼくは唯我独尊で、一匹オオカミで浮いていた。あるときO君がそばに来て、「masa,パソコンの記事を書いてくれないか?」と聞かれた。ぼくはうれしくなって、引き受けた。その日のうちにパソコンで書き上げた。

 後日、サークル誌に多少の手直しをされて掲載され、一部もらえた。何か運命を感じた。パソコンと書くことに・・・

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