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購入を阻む「心理的ホメオスタシス」

「よく考えてから決めます」
「今はいいです」
「欲しくなったらこちらから連絡します」
「やっぱりキャンセルします」

このように購入を阻む原因が「心理的ホメオスタシス」です。

もちろん「お金」「時間」「効果」など相手は理由を言いますが、それらを無意識に考えさせるのが心理的ホメオスタシスで誰にでもある機能です。

ホメオスタシス」とは「恒常性」とも言われ、人間の「今の状態」を保ってくれるもの。 例えば外気に関わらず体温は一定だし、走ったら息は深くなり無意識に呼吸を整え一定に戻してくれます。

このように、大変ありがたい一方で言葉を変えると「変化を避けるもの」なので、これが心理的に働くと「行動」を妨げる要因になります。
それが自分にとって「良い成長」であってもホメオスタシスは「変化」と捉え、行動を抑制するのです。
そして「今のままの自分」を無意識で維持しようとする結果として冒頭の言葉が出て「今回はやめておきます」」となります。
(たいてい「次回」はないですが)

また、実際に何かを始めても3日坊主という言葉があるように、せっかく行動したのに止めてしまうのもホメオスタシスのしわざ。
これが翌日のクーリングオフやキャンセルになります。

その時に相手が言う事は「よく考えたんですけど
この「よく考えた」の中にはポジティブな要素は少なく
「やらない方が良い理由」を次から次へと考えている場合がほとんど。
人は「やらない理由」を考える時に一番脳が活性化するようです。
更にそれを「○○だからしょうがないよね」と自己説得します。
営業側も人間なので、自分に置き換えるとホメオスタシスが働く瞬間があることでしょう。 人間であればある意味しょうがないのです。

では、このホメオスタシスに負けないようにするにはどうするか。
そこで重要なのが「ワクワク」=「明るいイメージ」の力
なので繰り返し「イメージが大事」と言っています。
更にはイメージに辿りついた時の「感情」を何度も口にしてもらいましょう。

夢をあきらめないのは、達成時のイメージを持っているから。
そして「期限」を決めると「夢」は「目標」になります。
だからヒアリングで「いつまでに達成したいですか?」という期限の質問をしているのです。

人はどんな状態であっても、今の状態をコンフォート・ゾーンといいます。
しかし、現状に不満がある場合は一歩踏み出してストレッチ・ゾーンに行く必要があります。 しかし、その時にホメオスタシスが働くので「やらない理由」を無意識に作るのですね。


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