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Six こんなに褒められたのは初めて

桜を見たあと地元のすき焼きを食べに行った
一緒にバスに乗って
私は地元のこっち方面も好きだから
彼と一気に距離が近くなった気がした。

すき焼きを食べながら
自分達の話、部活の話
彩り豊かな野菜が湯だっていくのと同時に
私達の話も彩り豊かに盛り上がった。

抹茶さん、ガム食べる?

店を出てから聞かれて

大丈夫。と言ってから
ぼそっとある言葉を呟いた。

彼に聞こえたらしく
顎をくいっと上げられて
口づけをしてくれた。

さっき日記を読み返したが
どうやらそれが初キスだったらしく
桜の時はしなかったらしい。
(記憶の妄想だったか。)

手を繋いで途中からバスに乗り
バス停の椅子で二人で座った時に
肩にこてんと頭を載せた
彼は身長が私の顔分高いので
非常にちょうど良い高さ

目の前のマンションの光が
夜景に見えて
このまま時間が止まるのではないかという
夜だった。

バスを降りて
まだ帰りたくなかった私達。

公園に行って少し話した。

そこで抹茶さんはほんとに俺の理想の人って
言ってくれた。
どうしてそこまで…

私達はアプリで会ったので
他にも会った人はいないの?って聞いてみた。

アプリは色んな人と会えるツールだから
会っていてもなんらおかしいことではない。

私は会ってないよというと、
正直に言うと抹茶さんとデートしてから
数日後もう一人会ってみたと彼は言った。
抹茶さんが嫌だった訳じゃないしむしろ良かったんだけど本気で選びたいから会ったって。

そうだったんだ!全然気づかなかった!

ごめんね。でもね抹茶さんが俺の中で最強すぎて理想すぎてもう一人の人とは違うなって思った。それから早く抹茶さんと付き合いたかったし、好きだって言いたかった。

それって、私は選ばれたってこと?

そう思った時信じられなかった。

だって、いつも好きになる人は
違う人が現れると鳥のように飛んでいくから。
私より違う人へ。見る目ないなあって自分を励ましていた。なんでいつもそうなんだろうって。

今回も会っていたことを知って
昔の私だったら…ってちょっと自信なくなった
もう一人のが良かったからばいばい。そんな悲しいラインの被害妄想まで想像できた。
それを今回は避けた?自分の力で。
私の良さに気づいてくれる人に出会えた…!

でも最近仕事を頑張ったり日々何かに打ち込んでみたら自分が変われた気がする。
親友と沢山会うようになってから明るくなれた気がする。自信が少しついた。
そのおかげなのかな。

びっくりすぎて…
選んでくれて…すっごく嬉しい…
私…そんな最強?

うん!なんか感性豊かで話してて楽しいし
俺年上じゃないと恋愛の視点で見れないし
食べる姿一生見たいなって思うし

私は幸せは今だと思った。
一人の異性からタイプの人から
選ばれることがあるんだって。

この人に嘘はないし信じよう。

私を選んでくれた貴方は大正解だって
胸をはってこの先言えるように
素敵な彼女になろうって

私は誓ったんだ

to be continued…


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