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リビングとキャンディー

こころ すくった 外側から そっと     背伸びして 染めた 髪と まぶた

いつもどうり                いつもどうり うまくいかない        いたむ 想いを 全部 種に注ぐ


誰かを 笑うのは 別に 不幸を望んだからじゃない                    格好悪さが うれしかっただけ        自分だけじゃないって ほっとしただけ    

いつもどうり                いつもどうり 気持ちが逸る         そのありったけ 全部 風船に        んで飛ばすんだ               


皆、死ねばいいのにって           皆の幸せ祈りながら思うよ          皆、いなくなればいいのにって        私の幸せ願いながら思うよ          君の幸せすら まともに願えない       氷の国でペンギンの子にでも生まれたかったよ


こころ すくった 真ん中らへんまで ぎゅっと逆様のハートで 太陽でできた 飴玉くれた  未来のかたちの火傷 べろに残った      いたいほど 命の味がした

いつもどうり                いつもどうりだよ              夜行雲やオーロラに触れた          いくつもの風船のいくつかが         夜の真ん中に ほんのすこし夜明けの香りをさす


カーテンの向こう側に少女は明日を夢見た   いつもどおり の いくつもが        数えきれない色の水を            明日の芽に注いだ


こころ すくった              数えきれない色を今に注いだ         逆様のハートで 絶望濾過してつくった 希望の飴玉                    物語の行間に立ち止まる人にと        ぶかぶかの袖の下にしまった         氷の国で ペンギンは まるい瞳のセイウチに食べられたちゃったんだけど  

あくびして 背伸びした           まぶた擦って 赤い髪の毛 揺れていた    いつもどおり                あの飴玉の味がする             火傷の痕をべろでなぶる           そんな いつもどおり            あの日と変わらずに 変われずに       いつもどおり                いつもとおなじ夢をみている

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