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OB訪問をしてきた学生が社会人になってリアルで私に会いに来てくれたこと②

当日、彼はこまめに連絡をくれた。

私のほうが先に待合せ場所に到着するため、彼をしばらく待つ形となったが、彼は電車に乗った時刻、到着時刻をタイムリーに連絡してきてくれた。私は私で、彼を焦らせないようにと、軽い感じのメッセージを送った。

そして、地下鉄駅の地上出口を登ったところで彼と対面することになる。

第一印象は思ったより小柄だなと感じた。
OB訪問はzoomでしか受けていないため、体格まではわからないのである。そして、顔がそれ以上に若く感じた。24歳のはずだが、あれ、こんなに子どもっぽい顔だっけか、、と感じてしまった。

考えてみれば、私と彼の年の差は20近くある。私が年をとったということだ。

軽い挨拶を交わしたあと、予約したお店に歩いて向かうが、、、なんと会話が出てこない!

もっと盛り上がるものだと思いこんでいた。
社会人同士だと、ある程度雑談の仕方も心得ているので会話が沈黙することもなかったが、彼は社会人成り立てである。緊張していることを計算に入れ忘れていた。

私から幾つか質問をしたり、他愛も無い話をする形で話をつなぎ、お店にたどり着いた。

お店に入り、彼には奥の席に座ってもらい、飲み物や食事の注文をする。彼は遠慮しているのか、反応が薄い。こちらで適当に食事を頼んだ。

乾杯の後、食べものが運ばれてきたが、、、なかなか食べ物に手を付けない!会話を続けるが、その間は食が進まず、かといって食べている間は会話がなくなる。食べながらの会話ができないのだ!

そして彼の緊張感が私にも伝わり、私まで食が進まなくなってしまった。
彼の酒が進んでいなかったのでソフトドリンクを勧めても、あまりお腹が強くないようで、追加注文しなくても大丈夫です、と言われたりした。

緊張したなりにも会話はした。おそらく私が8割くらい喋っていたと思う。7時半に過ぎに始まった飲み会は、いつしか10時前になっていたが、最初に注文した食べ物はあまり手を付けられなかった。緊張していたのと、平静を装いながらなんとか会話をつなごうと内心必死になっていた私はすっかり食欲をなくしていた。

10時を少し回ったところで会計を頼み、代金は私が払った。もともと私に会いに来てくれたので、入社祝いを兼ねてご馳走するつもりだった。

会計の金額を見て驚いた。一人当たりの金額は3000円程度だった。安すぎる。彼をリラックスさせられず、また、お腹を満たせてあげられなかったことに罪悪感を感じた。

考えてみれば、私が24歳で社会人になった時、三十歳が宇宙人に見えた。アラフォーの私と新卒の彼がリアル初対面で飲み会ができること自体が奇跡なのだ。もっと彼をリラックスさせられるような事前準備が必要だった。

別れたあとにLINEでお礼メッセージを送った。返事はすぐにあり、とても楽しい時を過ごせたとのこと、配属後に悩みが出て来ると思うのでまたよろしくおねがいします、といったことが書かれていた。社交辞令かもしれないが、少しホッとした。

また会いたくなったが、声をかけるタイミングが悩ましい。研修が終わって配属される直前が節目なので、時期としては9月末くらいか。次は焼肉でもご馳走してあげようと思うが、彼はまた来てくれるだろうか。年齢の差を痛感する。

勇気を出して9月頭に声をかけてみて、その反応をまたここに書こうと思う。

本日はここまで。
読んで下さりありがとうございました。


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