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鉱石の玉手箱 古崎真帆

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少し前に、別のブログで公開していた古崎真帆名義の詩篇です。当時、小さな鉱石を集めていたので、それぞれの石に名前を付けるように詩を書いていました。第7巻でとりあえず完結しました。
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#鉱石

鉱石の玉手箱(2) 古崎真帆

アホーイト入り水晶

人に伝えなければならないことは
どうしても隠し通せない

内側からこみ上げてくる
美しいものへの賛美の衝動

それが本物でも贋物でも
見た者の実感が決めたらいい

必要なとき
それは自ら光を放つのだから

カテドラル水晶聖堂の窓は
朝日を映し 夕日を映して輝く

幾重の塔は
雲に磨かれ 雨に洗われて立ち続ける

内部に深い慈しみと悲しみの母の心を抱いて

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