見出し画像

結論、文章はたった1人に向けて書くべし

少し前、友人の結婚式に行った時の話。

新郎新婦が手紙を読み上げ、親は涙し、周りの人も涙し、終始感動的なムードになっていた。

ふと「なぜ周囲の人が泣くのだろう?」と思った。(すごいひねくれ者w)

というのも、その手紙はあくまで親に向けられた手紙であるのだ。
当然、内容も「育ててくれてありがとう」や「あの時、こんな出来事あったよね」というもの。

「あーあれね」と心当たりがあるのは、親しかいないはずなのに、それでも周囲の人々も涙するわけである。

そこで理解した。メッセージはたった1人に向けて発信することで、周囲にも響くということに。

たった1人に向けて超具体的なメッセージを発信しているわけだが、これが具体的であればあるほどに、周囲の人はリアリティを感じて感動するわけだ。

涙を流すほどの感動をする人は、似たようなことがあった経験から来る共感もあるのかもしれない。

そして、そのムードや雰囲気は周囲に広がるので、その場一体が感動に包まれるのである。

僕は文章を専門にしているが、これはきっと文章にも言えるのだろう。

どうしても何かを発信しようとすると、多くの人に届けたい気持ちが湧いてくる。
だからといって、抽象度高い話をしても響かない。

大事なのは、届けたいからこそ、届けたい相手を決めること。
結論、文章はたった1人に絞って書くことが大事なのである。

これはある意味、届けない勇気を持つ、に近い感覚なのかもしれないが、メッセージが1人の心に刺されば、それが周囲に伝わり、多くの人に伝わっていくのであると感じる。

この記事が参加している募集

結婚式の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?