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スイス哲学者による幸福につながる仕事術3つのポイント

今回はスイス哲学者から学ぶ幸福論の最終パートです。
以前は、幸福には仕事が超大事!という話をしました。

以前の記事はこちら

では僕らは今日から何をすれば良いのか、ポイントが3つあります。
それをご紹介します。

1.完璧主義にならない

ヒルティは「完璧主義にならない」ことの重要性を伝えています。

何か行動するにしても、考え過ぎない。まずは着手すること。
しかも最も簡単なところから、あるいは一番自信がある箇所から着手するがポイントです。

なぜなら、最初の第一歩が一番難しいからです。
裏を返せば、最初の一歩を踏み出せることができれば、もうだいぶ楽なのですね。

この辺りは、よく「作業興奮」と呼ばれたりします。
例えば、何かしようとした時に最初の一歩を踏み出すまでは気が重いけど、一度始めたらスイスイ作業が進むみたいな経験ありませんか?

ちなみに、僕は部屋の掃除をしようとするとこの現象がよく起きます笑

人間の脳は不思議で、一度行動し始めるとどんどんその行動をし続けたくなってしまうのですね。

勉強でも掃除でも、あるいは気が進まない事務作業も一度着手さえすれば、スイスイ捗るというのが作業興奮なのですね。

逆に一番まずいのは、準備ばかりしたり、必要に迫られないと行動しないといった状況。
特に準備ばかりする人はアイデアやひらめきを待っている傾向がありますが、そのようなひらめきは、仕事の最中に起こるのです。

なので、まずは行動すること。これが幸福な人生につながる一歩目なのですね。

完璧主義に関して、少し補足です。
ヒルティはこのような言葉を残しています。

「何事によらず仕事は、とりわけ精神労働の場合は、しっかりやる心構えであるべきではるが、全然言い残した点がないとか、もはや読むところが残っていないとかいったふうに、完全に遺漏なくやろうと思ってはならない。」

なんか難しい表現ですが、要するにどんな仕事もどんな活動も1回で全てを捉えることはできないというわけです。

1回目でおおよその輪郭をつかみ、2回目以降で、その細部をどんどん掘っていく。これが一番良いと述べています。

完璧にしようと思うと、1回で全てをマスターしようと思ってしまいます。
しかし、そうではなく何度も繰り返すうちに覚えていくものなのですね。

2.習慣化

次にヒルティが重要だと述べるのは「習慣化」の力です。
これはビジネス書などでもよく言われていますよねぇ。

とにかく何か活動するためのハードルを下げろ、というわけですが、習慣化してしまえば、そのハードルが低くなります。

仮に身体が悪いや気が向かないなどを口実にしないで、毎日一定のきちんと決めた時間を行動にささげること。
何がどうあっても一定の時間は何か仕事しなければならない。

ならば習慣化してしまえということです。

なんなら、習慣化すると「欲求=勤労」とまでなるとすらヒルティは言っています。

こうなれば、人生の困難はほぼ取り除けたのではないでしょうか。

少し補足ですが、「習慣化」は超重要で、なぜなら判断にエネルギーを使わくて済むからです。

人は1日に使えるエネルギー量が決まっていると言われています。
これをウィルパワーと言いますが、人は常日頃から何かしら判断したり、決断したりしていますが、決断するごとにエネルギーを消費しています。

このエネルギーは朝は高い状態から始まり、行動するたびにどんどん失われ、夕方以降にはだいぶ消耗している傾向があります。
ちなみに、1日元気な人はこのエネルギーが残っているか、もともとの容量が大きい人です。

つまり、1日を充実させるには「いかに決断に使うエネルギー量を節約できるか」にかかっていると言えますよね。

そう考えた時「今から何やろうかな〜」と、毎日考えてエネルギー消費するぐらいなら、「◯時からは〜〜をやる」「×時にはーーをやる」というふうに事前に決めておく。
そして、まるでアルゴリズムのように自分が決めた規則に従って生きるほうがはるかに1日の使えるエネルギー量が増えるのです。

そのような習慣を複数活用すれば、1日に使えるエネルギー量は増え、充実度も増えるのです。

そのためにも、「習慣化」の力はとても大切なのです。

3.明日のことを考えるな

3つ目は、明日のことを考えるなです。

ヒルティは「明日のことを思い煩うことなかれ、1日の苦労は1日にて足れり」と言っています。想像力はどれだけでも広がりますが、我々の力は1つ1つそれをやりこなしていけるだけに過ぎないというわけです。

そして毎日毎日、この目的のために日々進んでいく必要があると。

すなわち先のことを見据えすぎず、コツコツと努めることの必要性を説いているのですね。

特に現代においては、明日のことというよりは、ネガティブな思考に囚われすぎないことも大切なのではないでしょうか。

例えば、明日の仕事のことを考えると嫌になる〜とか、今日〜〜さんに怒られた。
今日仕事でミスした。みんなリカバリーしてくれたけど、きっと無能だと思われただろうな。

みたいなことって、今この瞬間には起こっていない出来事ですよね。
でもそういったことを考えるだけでエネルギーが消耗してしまいます。

これは非常に勿体無い。

ヒルティの「明日のことは考えるな」という言葉は、同時に今起こってないことは考えず、自分が今やりたいことややるべきことに注力せよ、というメッセージなのではないでしょうか。

ぜひ今この瞬間に集中しましょう。

まとめ

今回は3つのポイントをご紹介しました。

  1. 完璧主義にならない

  2. 習慣化

  3. 明日のことは考えるな

どれだけ壮大な夢や目標があっても、1日に進める歩幅は小さいものです。しかし、その小さな歩幅も続けていれば「気づけばここまで来たのか…」と思う時が来るはず。

その歩みの総量が結果的に、幸福かどうかにつながるのではないでしょうか。自分のやりたい仕事を着実に積み重ね、より良い幸福を目指していきましょう。

では終わります。

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