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温泉に入るのもお酒を飲むのも支援の一つ。田主丸町出身者として感じたさまざまな支援のカタチ

こんにちは、株式会社丸信グループで広報を担当している田中(@marusinofficial)です。私の生まれ育った福岡県田主丸町が大雨災害に見舞われました。友人からリアルタイムで送られてくる画像や動画、メディアを通して伝わってくる現地の情報など、見慣れた光景が一辺した被害状況は衝撃でした。

実家は特に被害を受けませんでしたが、幼馴染など友人や知人の自宅・職場、取引先企業の社屋などが、土砂災害や浸水といった被害を受けました。大雨発生から1週間、現地に出向いて情報を収集すると、実はメディアから流れてくる情報はほんの一部に過ぎず、もっと広範囲に被害が広がっていたことも分かりました。

田主丸町で民泊「かっぱの朝帰り」を経営するT氏(中学校の後輩にあたる)も床上浸水の被害を受けた一人。T氏のボランティア参加者への最後の挨拶が印象的でした。「今日はありがとうございました。被災地ですが車は普通に通れますので、普通に田主丸に遊びに来てください。次はボランティアではなく民泊を利用しに来てください」。

災害が発生して間もないこの時期はボランティアの助けや寄付はとても大きな支援になることは間違いありません。ただ、いろんな事情でボランティアに行きたくても行けない人がいることも事実。この言葉を聞いたとき、支援の仕方はさまざまあることを改めて考えさせられました。

そこで実際にどのような支援の仕方があるのか、災害発生からこの1週間、私自身が現地等で得た情報や経験をもとに紹介したいと思います。

《寄付》

代表的なのは日本赤十字社です。社会福祉協議会でも寄付先としてリンクが張られていました。病棟等の1階に浸水被害のあった田主丸中央病院が支援物資や寄付のお礼として支援者の社名等を公表していましたので、直接施設に寄付を申し出る方法もあります。検索してみるとNGO法人の緊急支援というのもありました。
今後は被災地支援を目的としたふるさと納税やクラウドファンディング、金融商品のほか、商品の売り上げの一部を寄付していただける企業も出てくるかもしれません。こうした商品を購入することで間接的な寄付をすることもできます。

久留米市社会福祉協議会(日本赤十字社へのリンク)
https://www.heartful-volunteer.net/sankashitai/kifu/kifushitai/giennkin/

田主丸中央病院
https://seihoukai.or.jp/news/detail/20230716091026/

2023年7月九州北部豪雨 緊急支援(ピースウィンズ・ジャパン)
https://donation.yahoo.co.jp/detail/925065

《ボランティア》

公的機関のボランティアに参加するなら、社会福祉協議会です。ボランティア保険に加盟し登録することで参加が可能です。参加枠がいっぱいの日は参加できない場合もあるようです。

・久留米市災害ボランティアの登録受付について(久留米市社会福祉協議会)
https://www.heartful-volunteer.net/久留米市災害ボランティアの登録受付について/

・うきは市災害ボランティアセンターの設置について(うきは市社会福祉協議会)
https://www.ukiha-shakyo.or.jp/news/view.cgi?id=452

ボランティアセンターの派遣対象ではない場所も多々あるようですが、公開されている情報は限定的です。特に私有地での復旧作業は友人知人を頼るしかない場合も少なくありません。それでもSNSで募集をしている人もいますので、参加を検討される方はSNSもチェックしてみてください。休日のボランティアは私もSNSで参加希望を表明しました。

《商品購入・サービス利用》

冒頭の民泊利用をはじめ、温泉の利用、商品の購入なども大きな支援の一つ。私が実際にボランティア等で関わったお店などを紹介します。

みのう山荘の支援

メディアではほとんど見ることがありませんでしたが、温泉施設「みのう山荘」も大きな被害を受けていました。事務所以外の温泉とカフェの建屋が全壊。年内いっぱいは休業することが決まったようです。

地元テレビが報じているのを見つけました
災害から1週間後のみのう山荘

何度も利用したことのある見晴らしの良い風光明媚な温泉施設。Twitter等で見た被害状況はかなり衝撃を受けました。
みのう山荘には大分県日田市に「夜明薬湯温泉」という姉妹施設があります。ここを利用することで「みのう山荘」の支援にもつながるのです。

夜明薬湯温泉
https://www.instagram.com/yoakeyakutou/

田主丸でボランティアをした日の夜に早速、夜明薬湯温泉に行ってきました。すると「ボランティアの方ですか?それなら無料でどうぞ」と受付で言われ、姉妹施設が大変なことになっているのにも関わらずボランティアへの気遣いに感動。でもせっかくのお気遣いですが、「みのう山荘の支援のために来たのでお支払いします」と半ば強引に有料で利用させていただきました。
初めて利用しましたが、もっと早く来ればよかったと後悔するほどの良湯でした。

うきは市から県境を超えてすぐの場所

酒造会社の支援

Twitterでも紹介させていただきましたが、紅乙女酒造・若竹屋酒造場、この2つの酒造会社は会社としてボランティアに伺いました。
紅乙女さんは山に近い場所、若竹屋さんは氾濫した巨瀬川にほど近いことから、土砂流入・浸水等の被害を受け、敷地内・建屋内の清掃等により休業を余儀なくされました。

山から流れて来た土砂で被害にあった紅乙女さん

現在は営業を再開されているようなので、こちらも現地に訪問して気になるお酒があれば是非、購入してみてください。どちらも蔵併設の直売店は趣がありますので、訪問するだけでもおススメ。

紅乙女酒造
https://beniotome.co.jp/

若竹屋酒造場
https://wakatakeya.com/

ちなみに、個人的なエピソードをお話しさせていただくと、紅乙女さんの敷地や施設は、小学生時代は完全な遊び場でした。探検と称して幼馴染と探索していると、突如としてレンガ造りの倉貯蔵庫などが現れて子供心にファンタジーな気持ちになった思い出の場所でもあります。
一方、若竹屋さんは、世界ラベルコンテストで世界一を受賞した「世界に一つだけの日本酒ラベル」を共同企画で製作させていただいた酒造会社です。故・林田社長には、テレビや新聞など多数の取材を一緒に受けていただいたことがありますが、残念ながら大雨被害の
前月に57歳でお亡くなりになられました。ご冥福をお祈りいたします。

右端が若竹屋酒造場の故・林田社長

フルーツの里の支援

今回被災地となった田主丸やうきは市はフルーツの里でも知られています。現在は早生ブドウや桃が最盛期です。
大雨から5日後、うきは市で桃農家を営む同級生を訪問したところ、作業場に浸水があり2日ほど清掃を行った模様。被害は作業場だけで、浸水した水が滞留しなかったため清掃だけで済んだようですが、土砂災害や自宅への浸水があった他の農家で、ただでさえ収穫で最盛期を迎えている中、復旧作業も並行しなければならないことに頭を悩ませている農家もいるようです。情報はなかなかつかめませんが、相当数の農家がこのような被害を受けているものと思われます。
どちらにしても私たちは今のところフルーツを買うことでしか支援できませんので、うきは市の人気スポット、「道の駅うきは」と「みのうの里」にぜひ足を運んでいただき、お好みのフルーツを購入して下さい。
8月中旬から9月にかけては観光ぶどう狩りの時期ですので、こちらもご検討ください。自信をもっておススメできるフルーツがたくさんです。

道の駅うきは
http://www.michinoeki-ukiha.com/

JAにじ「みのうの里」
https://www.ja-niji.com/minounosato

うきは市観光ポータルサイト
https://ukihalove.jp/

田主丸町観光ナビ
https://www.tanushimaru.net/

フルーツの里の魅力が堪能できる季節になりました

《現地を観光》

災害が発生して1週間ですが、すでにほとんどの道は普通に通ることができます。被災地だからと言って遠慮せずに、むしろどんどん田主丸町やうきは市に足を運んでください。何なら被災状況・復興進捗等も見てください。そしてどこかに立ち寄られたら一言声をかけてください。それだけでも大きな励みになるようです。

田主丸・うきは市はホント良いところです

《情報を拡散》

休日にボランティアに参加した際、一緒に活動に参加した1人が東京から車で来られてました。いてもたってもいられなかったとのことで、このボランティアのためだけに来ていただきました。これには頭が下がります。
とは言え、通常は遠方からはなかなか来れるものではありません。でも何かの手助けがしたいと思っていただけたら、是非、情報を拡散してください。テレビや新聞の情報はもちろん、SNSをされていたら気になった被災地情報を拡散したり、友人知人への口コミでもOKです。一人でも多くの人に実情を知ってもらうことで、確実に支援の輪が広がります。
おそらく、私がいちばん力になれるのはここかなと思います(このnote記事も含めて)。

《その他》

被災地の復旧作業現場などでは、ボランティア参加者に対して地元飲食店による炊き出しも行われている模様。こうした炊き出しもボランティアの一つなので、協力されている飲食店に行って食事をするのも支援策の一つと言えます。

もう一つ、スポーツチームの活躍にも触れておきます。阪神淡路大震災後にオリックスが日本一、東日本大震災後に楽天イーグルスが日本一になったとき、被災された多くの方に勇気と希望を与えました。
うきは市を拠点にするラグビーチーム「ルリーロ福岡」もそういった存在になってもらいたいと願ってます(プレッシャーになったらスミマセン)。なので、ルリーロ福岡を応援することはもちろん、チームや選手が練習に励み試合に挑み、強くなってくれることも、将来的な地域活性という意味で、支援につながると勝手に思っています。がんばれ!ルリーロ福岡!!

ルリーロ福岡の選手たちもボランティアしてます

さいごに

まさか地元がこんな被害を受けるとは思っていませんでした。正直、これまで他の地域で起こっている災害はどこか遠い場所での出来事と思っていた自分に気づかされました。これはホントに反省です。
この記事を書いているとき、今度は秋田県の方で大雨被害が発生しています。今は地元のことで精いっぱいですが、落ち着いたら自分出来る範囲で、同じような災害で被害にあわれた方の力になれたらと思いました。
田主丸、うきは地区、あるいはその近隣の市町村では、今回の大雨被害でたくさんの方が困っていると想像します。今回、紹介したお店や支援策はほんの一部です。私が全然把握できていませんので、もし、この記事内でよろしければ追加で紹介したいと思いますので、「こんな支援もあるよ」等という情報があれば是非お寄せください。

Twitterでは毎日、何かを発信しています!
https://twitter.com/marusinofficial

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