★出版記念投稿★教室で「つながり」をつくる力 ~学級担任としての役割と新しい時代の教育~
本記事を読んでいただきありがとうございます。
この記事は次の書籍の出版を記念して作成させていただきました!!
この本は、初めて学級担任になる方や、これから学級経営を深めたいと思っている方に向けて書かれています。特に「つながり」という視点から、現代の教室で必要とされる学級経営の考え方や実践方法をまとめました。
私自身、学級担任という仕事を長く経験してきましたが、その業務は年々多岐にわたってきています。授業はもちろんのこと、子どもたちの健康観察、安全管理、教室環境づくり、給食指導、掃除指導……。一つひとつが重要な役割を果たしているため、日々のスケジュールはぎっしりです。(特に公立時代は…)
最近では探究的な学びや個別最適化された学び、協働的な学びが求められています。これに加え、GIGAスクール構想の推進でICTを活用した授業が標準化され、これらの「ビッグウェーブ」に適応していくことが、現代の学級担任には必須となっています。
しかし、このように多忙で複雑化する業務の中で、忘れてはいけないことがあります。それは「人とのつながり」です。特に、学級担任として欠かせないのが、子どもたちとのつながりです。
子ども観が変える授業の質
みなさんは、日々の授業や学級経営の中で、子どもたちをどのように捉えていますか?それは、どのような「子ども観」を持っているかに直結します。本書を通して、私が本書を通じてぜひ皆さんに伝えたい子ども観は、「子どもたちは可能性に満ちている」という視点です。
子どもたちは、ただ「学ばされる存在」ではありません。むしろ、自ら進んで学び、考える力を持っているのです。現代の教室では、その力を引き出し、さらに伸ばしていくことが大切です。この考え方に立つことで、教室の雰囲気や授業の進め方が大きく変わってくるでしょう。
とはいえ、教育界では長い間、「子どもたちは自分では学ばないものだ」という考え方が根強く残っていました。特に、1970年代まで行われていた詰め込み教育では、子どもたちにできるだけ多くの知識を詰め込もうとする傾向が強かったのです。
その結果、過密な授業スケジュールによる子どもたちのストレスや、学校内での問題行動が増加しました。当時の教育は、「子どもたちは自ら学ばないから、教え込まなければならない」という価値観に基づいていたと言っても過言ではありません。
「つながり」が教室を変える
しかし、今の時代、私たちが持つべき子ども観は全く違います。子どもたちは学ぶ力を持ち、その力を引き出すために教師が果たすべき役割は、子どもたちとのつながりを強固にすることです。子どもたちが自らの可能性を感じ、自信を持って学べる環境をつくることが、これからの学級経営に不可欠です。
教室には、さまざまな課題が押し寄せています。探究的な学びや協働学習、ICTの活用など、次々と新しい課題が登場しています。しかし、これらを乗り越える鍵は、子どもたちとのつながりです。つながりを深めることで、集団としての成果を高め、個々の成長を促進することができるのです。
例えば、クラスの中で強固なつながりがあると、子どもたちは互いに切磋琢磨しながら成長していきます。お互いに尊重し合い、協力し合うことで、自然とクラス全体の雰囲気がよくなり、学級としての成果も高まります。それは、ぎくしゃくした関係のチームよりも、一致団結して目標に向かうチームの方が成果を上げやすいのと同じことです。
新しい時代の学級経営とは
本書では、子どもたちとの確かなつながりを築くための考え方やスキルについて詳しく書かせていただきました。時代は急速に変化しており、10年前の学級経営ではもはや通用しない場面も増えています。そのため、令和の時代にふさわしい新しい学級経営のコツを紹介しています。
ICTの活用や協働的な学びの導入によって、今までの教育方法とは異なるアプローチが求められています。しかし、その根底にあるのは、「つながり」の力です。子どもたちとしっかりとつながり、彼らの成長を支え、共に学び合う環境を整えることが、これからの教育の柱となるでしょう。
最後に
本書を手に取っていただいた皆さんが、学級担任としての役割を全うし、子どもたちとのつながりを深めることで、教室の未来を切り開いていくことを心から願っています。学級経営は決して簡単なものではありませんが、子どもたちとの強いつながりがあれば、必ずやクラス全体の成長を導くことができます。
令和の時代も、その先の時代も、学級担任としてのやりがいを感じながら、子どもたちと共に成長し、未来を創り出していきましょう。