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*この記事は「脱サラをする前に」というサイトから転載したものです。

僕はコラムなど文章を書くときには、いろいろなサイトを活用して文章を検証しながら、誤った内容・情報をできるだけ伝えないように努めています。できるだけ正確な文章なり出来事を書きたいと思っているからですが、思いがけず勘違いをしていることが多々あります。ですので、最後に「校正サイト」でもチェックをしているのですが、「校正サイト」では文章的な不具合は訂正できても、世の中の出来事の場合、特に歴史関連については「校正サイト」では修正できません。

そうした「出来事」などを検証したいときにはネットで調べるのですが、その際に検索上位に出てくるのがウィキペディアです。ウィキペディアが登場した当初は、「誰でもが編集(記載)できる」ということで「信頼性」に欠けているように僕は思っていました。ですので利用することはあまりなかったのですが、「信頼性」をあまり重視しなくてもいいような場合では手っ取り早いという意味で使うことがあります。

ですので、僕の最近のウィキペディアの使い方は、最初に大雑把に調べたいときに使い、さらに正確性を求めたいときはほかのメディア・サイトで確認するようにしています。つまり、文章を書く際はかなりの頻度でウィキペディアを利用していることになるのですが、最近ウィキペディアを開きますと「寄付のお願い」の文章に出会うことが多くなっています。

ウィキペディアは広告を出さないことをうたっていますので、「寄付の募集」は行われて然るべきだとは思いますが、僕自身は今一つ実行に移せずにいます。理由は、カード情報を知られることに不安を感じているからです。もちろんamazonなどのECサイトではカード決済をしていますが、なぜかウィキペディアに対しては躊躇するものを感じてしまいます。

僕はたまに「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」というラジオ番組について書いていますが、この番組は仕事上での愚痴を宮藤さんにこぼす番組です。数ヶ月前ウィキペディアで編集をしている方が出演していました。ウィキペディアはすべてがボランティアに支えられているそうですので、出演していた方々(2人)は無償で編集をしていることになります。

トークを聴いて初めて知ったのですが、編集をする際にはいろいろな規定・決まりがあるそうです。僕は「編集活動は無償」ということでしたので、編集する人は「勝手に自分なりの説明・解説をしている」と思っていたのですが、実際は厳しい規定・決まりがあるそうです。僕が覚えているのは、編集する際は必ず「裏付けが2つ以上必要」という決まりです。僕の記憶違いでしたら申し訳ないのですが、編集者が自らの思いや考えを勝手に書いていいわけではないことは間違いないようでした。

その話を聞いてから注意深くウィキペディアを読みますと、「この記事には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください」という文章が書いてあることに気づきました。僕が想像するところ、この文章が記載されているページは「裏付けが2つ以上必要」という規定が守られていないのだと思います。ウィキペディアが登場してから20年経つそうですが、これほど長い間続いているのはこうした工夫・努力があるからではないでしょうか。そうしたことを知りますと、感銘する気持ちは生じますが、寄付する気持ちにはまだ至っていません。

YouTubeを見ていますと、定期的に「恵まれない子供たち」を救う活動をしている団体からの寄付要請広告が出てきます。ですが、どうも今一つ気持ちが動きません。年をとったせいで疑り深くなっているからかもしれませんが、信ぴょう性が感じられないからです。社会的な活動をしている団体は寄付募集の方法をもう少し工夫したほうがよいのではないでしょうか。そうした広告を目にするたびに醒めた気持ちになってしまいます。

どんなに素晴らしい活動をしていようとも多くの人に知ってもらわなければその活動が社会に広がることはありません。その意味で「広告」はとても重要ですが、「広告」には2つの機能があります。1つは言わずもがな「宣伝」の機能で、あと一つは「収入」の機能です。「宣伝」はわざわざ説明するまでもありませんが、「収入」とはアフィリエイトとか Google の Adsenseのことです。

僕のサイトは「ごあいさつ」にも書いていますように、「大道芸人方式」を採用しています。サイト内の記事はすべて無料で読むことができ、「お金を払ってもいい」と思った人だけが投げ銭をするシステムです。僕のような個人サイトの場合は「大道芸人方式」でも運営を続けることは可能ですが、企業などが運営しているサイトでは「大道芸人方式」は適切ではありません。実際、大手メディアが運営しているサイトは有料であることが珍しくありません。

僕は毎週amazonプライムで映画を無料で観ていますが、amazonプライムでの映画鑑賞は商品の配達料を無料にする会費の「おまけ」のような位置づけです。ですので、純粋な有料コンテンツとはいえませんが、映画やドラマを配信しているNetflixやU-NEXTなどは純粋な有料コンテンツです。

映画のほかにも新聞や雑誌などでも有料にしているサイトはたくさんあります。有料にしているのは収入を確保することでサイト運営を成り立たせようとしているからです。ウィキペディアは初めからボランティアで運営することが前提ですが、ボランティアにも限界があるはずです。ですので、ウキペディアも寄付も募っているのでしょうが、僕自身の振る舞いから鑑みましても、寄付が集まらないのは容易に想像ができます。

そのようなときに役に立つのが広告です。僕のサイトは投げ銭システムを取り入れていますが、Adsense広告も貼っています。基本的に表示回数が少ないので収入はほとんどないようなものですが、それでも「いつかは」に期待をしながらサイト運営を続けています。僕の場合は広告が収入にほとんど結びついていませんが、人気のあるサイトは広告である程度の収入を得ているはずです。このように広告は、広告を出稿する側だけではなく、広告を表示させる側にもメリットがあります。

しかし、最近読んだ記事に広告に関して気になることが書いてありました。それは広告をブロックする機能に関してです。この記事を読むまで「広告ブロック機能」については漠然と知ってはいましたが、強く意識したことはありませんでした。その記事によりますと、最近は「広告が目障り」という理由でこの機能を取り入れている人が多いそうです。

「広告が表示されない」ということは、自分のサイトで広告収入を得る可能性がゼロになることです。ということは、自分のサイトで収入を得るためには有料にするしか道がないことになります。これは僕が掲げている「無料で読者に届ける」ことができないことです。

広告があることによって、記事を無料で提供でき、また読者は無料で読むことができます。その広告がブロックされてしまっては、これまでのやり方が通用しなくなることです。仮に、僕の記事を有料にしてしまいますと、おそらく読者は離れてしまうでしょう。そもそも「大道芸人方式」を取り入れたのは、有料で公開していたときにあまり読まれていなかったからです。

今後「広告ブロック」が取り入れられることが増えていきますと、ただでさえ少ない表示回数がさらに少なくなる可能性もあります。僕の尊敬する経営学者・ドラッカー氏は「変化はコントロールできない。できるのは変化の先頭に立つことだけだ」と喝破しています。

僕、子どものころから足がおそいし、今、年寄りなんだよなぁ…。

じゃ、また。

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