病室内での人間模様
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私の病室は4人部屋。
特に希望を聞かれたわけでもなく、
空いてる部屋に割り当てられただけ。
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病室の入り口側の場所で、車椅子で出入りするのは近いけど、開けっぱなしの内開きのドアを一度閉めないと出入りができないという難点があります。**
向かい側の患者さんは96歳のおばあちゃん。
同じ法人のサービス付き高齢者住宅に住んでいて、胸が苦しくなり、入院されたようです。
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毎日、夕食タイムにご家族の誰かが来られ、食事の見守りと談話されてる声を聞いていて。。**
父が入院している時、食事の時間に間に合うことは、ほとんど出来なかったなぁ。食事タイムに一緒にいてあげたら、
もう少しでも寿命が伸びていたかもなぁ
お父さん。
ごめんなさい。
窓側のお母さん二人は、頸椎の手術をされ、同じ日に入院。
途中、色々あって部屋をうつりながらも
3か月入院生活を共にされているそうです。
首の手術の名医の先生が週一回来られていて、その先生に診察を受けるために
この病院にきた。。。と手術までの経緯も全て、入院初日に、安静状態の私に、お母さんお二人が自ら教えてくださいました。
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入院6日目の朝は、お隣のお母さんの声で目が覚めました。**
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もしもし、どうしたん?
へぇ〜!
どうやら、知り合いからの電話の着歴に
気づいて、時間を確認せずにかけ直したみたいです。
時計を確認したら、なんと6時前。
お母さんの話し声の大きさに看護助手
さんも心配して部屋を覗きにこられたくらいです。
○○さん、ちょっと○○さん。
反対側のお母さんが、一生懸命、注意
しようと声をかけてるけど、電話に
夢中で聞こえない様子。いえ、聞こえてるけど、反応しない様子。
10分くらいのやりとりの後、
ちょっと○○さん、時間わかってるか。
まだ、みんな寝てるで。
そこで初めて6時前ということに気づいた様子のお母さん。
いや、ごめん。電話かかってきてたから。
まだ6時前やな。悪かったなぁ。
ごめんな。
と、私にも声かけてくれたお母さん。
どうやら、お母さんの住む街の公的機関からコロナ感染者がでて、大騒ぎだという連絡だったようです。
お母さん自身、目が覚めて携帯の着歴に気付いて電話をかけなおすことに必死で
時間や周りのことを考える余裕がなかったようですね。
個室じゃないから、携帯での電話は
部屋の外に出るのがマナーだと思うのですか、還暦近い私より年上のお母さん、
それも入院中の体を動かすことは
かなり大変、。。
そこは私もよくわかります。
**が、やっぱり、相部屋だけに、秩序ある
行動を心がけていかないと。
と、人の振り見て我が振り直していこうと思います。 **
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そして、今日の午後から、
4人部屋暮らしが2人になりました。**
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96歳のおばあちゃんは、退院して、
サービス付き高齢者向け住宅へ戻って行かれました。
ガラケーを使いこなしていた
おばあちゃん。
100歳まで、いえ、出来るだけ長生きしてくださいね。**
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朝早い電話を注意した方のお母さんは、
もうひとつの持病の専門病棟に移られました。**
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私は、車椅子の移動がしやすいように
奥の窓側のベッドに移ることになりました。**
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電話のお母さん。
もう一人のお母さんが別棟に移られて
なんだか寂しそう。**
カーテン越しにお母さん二人の会話が
常に飛び交っていた6日間だったから。
初めての長期入院中に
色々な人間模様を見れることも
社会勉強だと思って、自分の肥やしに
かえていこうと思います。
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