手術での学び
手術での貴重な初体験。冷静に見つめていた私です。
☆手術当日☆
骨折から1週間。18日(水)いよいよ手術です。
前日午後9時以降は絶食。
水分のみ、朝9時までは200mlまではok,
午前中は最後の術前リハビリで、右足の筋力、腹筋強化、ストレッチ。
その後、手術着に着替え、点滴開始。
その日は、主治医の先生の手術がもう
1件入っていました。
私は2番目ということで、ドキドキしながら待っていました。
1件目が13:00〜やから、だいたい15:00ごろかなぁ。と看護師さん。
14:30には娘と母が来てくれ、
15:20入りです。と、ついにお呼びが
かかりました。
人生初のストレッチャーに移って、手術室まで運ばれて行きました。
手術室入口まで、母、娘、二人目の孫が来てくれ、
「いってらっしゃい」
「いってきます」
手術室の中に入って行きました。
何度となく、家族の手術室入りを身送ってきた私。
今、見送ってもらっている。
私の手術なんだ。なんだか不思議な
気持ち。
どこかで、人ごとのように感じている私がいました。
☆手術前準備☆
手術室に入ると看護師さんらしき女性の方が2人が待ち構えていて、
「今日の手術の確認をします。手術する
のはどちらの足かわかりますか?」
「左足です。左足大腿骨の手術です」
私は名前の確認かと思ったんやけど、
そこはスルーしていいのかな。
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主治医の先生の他に先生2人。
合計5人のスタッフでした。 **
手術室の真ん中には手術台があり、なんだか、足を固定する黒い台がありました。
ちょうど、分娩台のような感じ。
まず、麻酔をしますね。
腰麻ね。と先生。
そう言えば、診察の時、
「ようまでいきます」と先生が言われ、
「ようま??」私が不思議そうな顔したことに気づき、
「半身麻酔。腰から下の麻酔でいきます」と言い直して説明してくださいました。
ようま。。。腰椎麻酔のことで、
腰部から針を刺し、背骨の中の脳脊髄液の中へ麻酔薬を注射して、みぞおちあたりからお尻、足まで痺れさせる方法だそうです。
そういえば、家族の手術の時は前日に麻酔科の先生から説明があったけど。
全身麻酔だからなのか、半身麻酔は説明いらないのかな?
入院の日に家族にはあったのかなぁ。
痛い方の足を上にして、体を丸くして、自分のおへそを見る感じね。
体を動かさないように抑えられてた私。
ちょっと、ちくっとしますよ。
ちょっとどころか、かなり押される感じの衝撃をうけました。
段々、体がポカポカしてくるよ。
どう?ポカポカしてきたかな。
ほんとだ、先生の言う通り。
なんだかポカポカしてきた。
あと何回か、何か感じた気がする。
次は冷たい検査しますね。
はい、上向きに体勢かえて。
看護師さん2人に向きを変えられ、
これ、冷たいですか? はい。
これは? いいえ。
と、保冷剤をみぞおちの辺りから
何箇所かあてながら聞かれ、おへそ辺りからは感覚がなく麻酔が効いてきてるのがわかりました。
じゃあ、こちらのベッドに移りますね。
私のまわりに3人の先生と2人の看護師さんが集まってきたかと思うと、
いくよ、せぇ〜の。
と、同時に体がふわ〜っと浮き上がり
手術台に移っていました。
その時の触られてる感覚はなく、
宙に浮いた感じだけは覚えています。
宇宙体験した気分でした。
その後、
あっ、○○どこやっけ。ないなぁ。
あれっ? と、主治医の先生。
ないですか? と、看護師さん。
あっ、あった。あった。
包帯のロールを手術台の下から見つけると、私の両足首に巻きながらも、ずっと
話てた3人の先生たち。
ちょっと下にずらしますよ。
また体がふわ〜っと動いた。
この頃には
私の下半身での手術の様子が見えないようにタオルで隠されていました。
いよいよ始まるんだ。
と、思ったら、
じゃあ、いきましょうか。
と、先生達が何処かへ。
先生の声だけが聞こえてきます。
どうやら、レントゲン写真で確認しているようです。
先生達が戻って来られました。
☆いよいよ手術☆
感覚のない左足太もも辺りで
今、まさに手術が始まりました。
初めての手術で、前日ほとんど眠れなかった私は「寝ておきますね」と先生に
話してました。
ずっと目をつむっていましたが、先生達の会話は耳に入ってきます。
手術前日、娘の旦那さんから
骨折手術などに使うボルトなどは、その場で封を開けて使用した分で販売が成り立つ。。。と、聞いてビックリ‼️
えっ、じゃあ、営業の人も手術に立ち会うってことなん?
手術中に商売してるってことなん?
そういうこと。と、娘の旦那さん。
私の骨の固定をどの長さのボルトにするか、先生達であ〜だ、こ〜だと言ってたかと思うと、ようやくサイズが決まったようで、
よし、○○でいこう。
あっ、今日は△△くん、いないんだね。
覚えておかないといけないな。
○○ね。 と先生。
はい○○ですね。と看護師さんが使う
ボルトのサイズを記録してました。
え〜っ、手術中の貴重な商売の瞬間を
見れると思っていたのに。残念。
------
そして、いよいよボルト投入。**
うん、それいいね。
いってみて。
固いですね。
時々、下半身の部分の手術台が
ガタガタって揺れるような感覚。
テーマパークのアトラクションに
乗ってる気分でした。
お若いからなぁ。
ちょっと抜いてみるか。
ペンチ持ってきましょうか。
何?主治医の先生じゃなく、若い方の
先生がやってるの?
指導係に回ってるってことなん。
この頃から、私は目を開けて
私の真上にある手術室のライトに写っている光景をじ〜っと冷静に見ていました。
そうです。私の下半身は見えなかったけど、先生の手元が写って見えていました。
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その角度いいね。
斜めすぎず、そのままで。
いいよ。**
固いですね。
お若いからね。
先生達の会話の合間に聞こえる電動ドライバーのような音。
機械より手の方がいいですね。と言いながら、ドライバーでボルトを回しているような手の動きの先生。
結局ボルト3本が私の体の一部として
仲間入りしたようです。
途中、何度か
そこ映像ください。って先生の声。
もう綴じてますからね。と看護師さん。
ライトを見ると、糸を何度も結んで、ハサミで切っている先生の手元が写っていました。
最後の縫合の時の先生達の会話。
宇宙旅行の話をして盛り上がってましたよ。縫うことなんて余裕なんでしょうね。
はい、お疲れさま。
じゃあ、レントゲン撮りますね。
レントゲン撮影が終わり、
またストレッチャーに移り、体が
浮いた私。
手術室に入って、1時間半くらいで
病室に戻りました。
早かったね。と看護師さんが驚かれていました。
☆学び☆
今回の手術では、我ながら冷静に先生達の会話を聞いていたなぁと思います。
医療には素人で知識のない私が手術中に学んだことを書いておきます。
*骨折手術で使うボルトなどは、その場
で開封した分が販売で、営業の人も
手術に立ち会うこともあり、手術中に
商売が成立している。
*全身麻酔でない腰痛麻酔などの部分
麻酔は、医師達の会話が全て聞こえ、
聞こえることにより安心を得る部分も
あるが、不安をあおることにもなる。
病院によっては、ヘッドホン着用可能
だということである。
*下半身での手術は、見えないように
目隠ししてあるが、実際はライトに
写って見えるので、アイマスクなどの
着用の希望を聞いてもらえるとよいの
ではないか。
*腰痛麻酔が効いてきた後、手術台に
移る瞬間は、自分の体の重さを感じず
宙に浮いた不思議な気分である。
*大腿骨の手術中、時々下半身の部分の
手術台が揺れる。
テーマパークのアトラクションに乗っ
ているみたいな揺れである。
**
1番目に書いたこと以外は、あくまでも私個人が感じたことです。**
全身麻酔より楽だと思っていた腰痛麻酔
ですが、術後は翌朝まで絶対安静状態。
頭も出来るだけ動かさないように。
術後の熱も出始め、キズの痛みより、
腰のだるさで一睡もできませんでした。
ただ、今回の手術は人生初体験のことが
いっぱいで、またひとつ学びを得たなぁ〜と思います。
とても貴重な経験ができたと、ポジティブに受けとめ、次につなげていきたいと
思います。
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