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自由な働き方の行き着く先はどこなのか??〜個人事業主として働くという事〜



皆様こんにちは。お見苦しい記事の後ですが、今日はとても真剣なお話をしたいと思います。今回の記事は出張マッサージ業界だけでなく、リラクゼーション業界内外の個人事業主として働くという意味について切り込んでいきます。


経験者の方はおわかりだと思いますが、リラクゼーション業界の多くのセラピストがお店と委託契約を交わされた個人事業主として活動しています。

もちろん社員制度があり、月給&時給制で働くセラピストも居ますが...お給料は正直高くありません。

ちなみに個人事業主はそのお店の従業員ではなく、委託先の場所を借りて個人商店を開いているようなイメージです。そのお店によって異なりますが、お給料は完全出来高制で売上からお店と折半という契約が多いように見受けられます。


つまりお客様に入っていない待機中は時給が発生しません⚠️(お店によっては保証制度があったり、雑用業務中に少しだけ給料が出る事もあります。)

「時給〇〇円!!✨」と見ると高く見えますが、あくまで施術中のみの時給なので、安易にその時給だけ見て判断するのは危険です!!

と言いながらも個人事業主最大のメリットは「いつ仕事をしても、いつ帰っても、いつ休んでも」OKという点です。もちろん「当欠は辞めてね」と言われる事もありますが、委託先のお店がそこを法的に縛る権限はありません。


しかし最近ウーバーイーツなどの台頭もあり、「自由な働き方」が素晴らしいという風潮がありますね🤔少し前の日本では考えられないような流れです。


自由バンザイ🙌!!!!!!!


...安易に喜んで良いのでしょうか??

自由な働き方=何の保証も無いけど全部自己責任でヨロシクNE!!!😂



私にはそう聞こえてなりません...。自由という言葉のすぐ裏に、労働者を消費しようとする力が見えるので
す...。


企業にとって1番のコストは基本的には人件費です。


そこを完全出来高制の個人事業主と契約する事で、大幅なコストカットができます。お店が繁盛したらした分だけ払い、閑散期になれば払う給料も自動的に下がるのですから...。リラクゼーション業界が「大きく儲かりはしないけど、赤字にはなりにくい業界」と言われるのは原価がかからない上に「セラピストの雇用が完全歩合制が当たり前になっている」のは大きいでしょう。


社員として雇ってしまったら簡単にはクビにできませんが、委託契約はいつでも解除できます。加齢や病気によって業務に支障が出たら、いつでも新しい人材と入れ替える事ができます。


また、中には委託契約なのにセラピストに無償で雑用をさせたり、ただの委託契約なのに店長をやらせたりするお店もあります。そういうお店は個人事業主をただの体のいいコマだと思っているのでしょう。そういうお店は論外です。

または、脳死状態で雇用条件を完全歩合制にしているお店もあります。リラクゼーション業界=完全歩合制で良い🙆‍♀️という認識。

そもそもリラクゼーション業界ってお金が無い人でも低コストで始められる事業です。効率的に億単位で利益を生み出す経営者は手間かけてまでそこを始めようとは思わない。企業に体力がないので、いつまでも安定した雇用とはかけ離れていく...

自由な働き方といえば聞こえは良いですが、気付かないうちに消費...されていませんか??


もちろん、自ら望んで「自分は個人事業主として縛られる事なく自由に働きたい!!」という方は問題ないです。自分の納得のいく働き方をして、もしただの業務委託なのに不当な扱いを受けた時は戦ってください。


と言いつつ、完全歩合制だと月給40万円稼げるセラピストだったとしても、社員雇用で同じ金額を支払う事は残念ながら厳しいでしょう。企業としてもまずは潰れない努力が必要なので。しかし個人事業主は税金は自分で納めなければならず、怪我や病気で休めば給料はなく、社会的信用度も低いというのが現状です。


完全歩合制の方がその月だけで見ると、持って帰る事のできる金額が高い&割となんでも経費になるので節税できる&シフトも自由で責任が少ないなど、メリットもたくさんあります。


将来自分のお店が持ちたい、別にやりたい事がある、いずれは結婚して家庭に入りたい、自分の時間が欲しいので自由なシフトが良い!


そうやって上手く制度を利用しているセラピストさんは問題ないです。問題は、よくわからないままに利用されてるセラピストさんです。

リラクゼーション業界=完全歩合制が当たり前



というのは実はとんでもなくブラックな職場なのかもしれません。キャバクラだって個人事業主だけど、ちゃんと時給が出ます。


私自身、毎日毎日閑散期と繁忙期に振り回されその日暮らしをする生活に正直疲れました。初めて出張マッサージで「完全な自由な働き方」を経験した時、「自由っていいなぁ〜」なんて思ってました。

でもひとしきり自由を満喫して年金のハガキを見た時や、賃貸審査に落ちる度に「自分の社会的信用度の低さ」を痛感しました。

「自分は何歳になったら人生安定して歩んでいけるんだろう...??」そんな漠然とした不安。皆さんはどうですか??私は今回出張マッサージの立ち上げで1番頭を悩ませているのが、セラピストの雇用問題です。

企業としては潰れない事がまず1番大切。綺麗事ばかり言っていられない。でもセラピストさんの雇用条件を少しでも良くしたい。

その瀬戸際でどうバランスを取っていくか、日々悩んでいます。私と同じように個人事業主として働く事に不安を抱えているセラピストさんは居るのか、むしろ実は不安なのは少数派で皆伸び伸びと自由に働きたいのか...。出張マッサージ最大のメリットは「自由で効率的に稼げる」という点なので。

私が出したひとつの答えは「セラピストさんに選んで貰おう」というものです。人にはそれぞれの人生、働き方があります。お金が何より大切な人が居れば、ストレスを取り除く方が大切な人も居る。一人一人に合った給料システムをその時その時で提案しよう。


私に出来る事はセラピストさんの選択に全力で寄り添う努力をする事。でもそれは理想論です。自覚しています。

理想論を現実にするのに必要なのはお金が必要。逆にお金さえあれば大抵なんとかなります。


つまり資金調達や企業努力を惜しまず集客し、会社を安定させてセラピストさんに適切に還元する事。私は今まで指名ナンバーワンとしてそれなりにお店に貢献できたと思いますが、どのお店も「正社員にしよう」なんて言われませんでした。言ってくれたお店もありますが、給料が有り得ないほど下がるようなこちらに全くメリットの無いお話でした。


だからこそ、私と一緒に会社を大きくしてくれる努力をしてくれるセラピストさんには先の見えない道ではなく、きちんと明るい道を提供したい。


これを読んだ同業他社の運営の方は「そんな綺麗事ばかり言っていて経営ができるものか」と思われると思います。でも綺麗事もお金があれば現実になります。理想を現実にできると思ったから、今回重い腰を上げました。

と言いながらも、いざ経営を始めてみたらやはり理想を現実にする事は難しくきっと壁にぶち当たり続ける事でしょう。セラピストさんだけを潤していても、会社が儲からないと意味がありません。でもそもそも根本に「セラピストさんの雇用を少しでも良くしたい」という想いはブレずに持っていたいと思うのです。


いくら私が資金調達をしても、お店が潤わないと先はありません。お店を潤わせるのに必要なのは絶対的にセラピストの質を高くする事です。


豪華な雰囲気の飲食店でも、実際に提供される料理が不味かったり異物が混入していたらリピートはされず、潰れます。出張マッサージは店舗型ではなく内装の雰囲気効果が全く無いので、セラピストのサービス=価格の全てに直結というお話になります。たとえ出張先が安いビジネスホテルでも、高級スパに来たような満足感をサービスのみで演出しなければならないからです。


当たり前の事だけれど、この辺りを本質的に理解出来ている会社やセラピストさんは意外と少ないのかもしれない、なんて思ったりします。

私は業界のマナー的にも引き抜き行為をしたくありません。なのでこちらからお誘いする事ができません。その上、採用基準は正直他の会社と比べて高くなると思います。私はその辺シビアです。でも大切にします。

出張マッサージ以外の個人事業主で頑張る人も、業務委託で体良く使われるのではなく、企業を体良く利用して自分らしく本当の意味で自由に働いて欲しい。


そう思って書きました。この記事を見て少しでも何か感じてくれた方、働く気がなくても「自分ならこんな風な働き方がしたい」そんな思いがあれば良かったらTwitterのDMで聞かせてください🙇🏻‍♀️特に移籍する気はないけど、という現在他社さまで働かれてる方も大歓迎です!


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