『マルクス解体』メモ9

少し日が開いてしまいました。一日一ページでも、とか言いながらちょっと飽きてました。
また再開します。一ページでも読んだ日は、読んでない日よりも賢くなっていると信じます。

今日は、第一部第一章の第五節「ローザ・ルクセンブルクの物質代謝論とその忘却」を読む。これで第一部第一章が終わる。
ちなみに、一緒に読んでいる人は「2周終わった」と言ってたので、教えてもらおう。

メモ9(p.60~p.66)

  • 物質代謝の亀裂の転嫁は、歴史を見れば明らか。グローバルサウスは、搾取されたうえに、環境問題の被害者になる。

  • ローザ・ルクセンブルク「資本主義は、非資本主義から生じ、非資本主義を食いつぶす。」的な意見。←物質代謝の亀裂。

  • 資本は周縁部を搾取しながら拡大し、周縁部を食いつぶす=環境問題として生じている。←人新世

  • マルクスは「資本主義には周縁部が必要」と言ってはいたが、ルクセンブルクは「いや、わかってない」的な批判。

  • 資本論第1巻刊行後、マルクスはさらに、(後に)ルクセンブルクが批判していた点についても研究を進めていたが、世に出すことまではできていなかった。(なので、ルクセンブルクの批判は、当時としては間違っているとは言えない)

  • マルクスの物質代謝概念や環境問題の観点について論じていたことについてをなかったことにしようとされてきた(いる?)のは、エンゲルスのせいかも。

今日のまとめ

ルクセンブルクの批判は、必ずしも間違ってるわけではないが、マルクスは研究を進めていた。それがエンゲルスとの関係性の中で世に出されなかったかも。

第一部第一章「マルクスの環境思想とその忘却」のまとめ

マルクスは資本主義が環境破壊につながる(環境問題を内包する?)ことを研究していたが、それは資本論からも読み取れるものの前面には出てきていない。
マルクスの物質代謝の考えがカギとなる。資本主義は、物質代謝に亀裂を生み、それが転嫁する。工場内の資本家と被雇用者の搾取関係にとどまらず、工場の外に広がり、環境問題を広範囲にわたって生じさせ、現在の北半球と南半球の問題にもつながる。
マルクスも論じてはいたが、エンゲルスとの緊張関係が、資本論第二巻以降でのマルクスの研究成果のすべてを書き表すことに至ってない理由のようだ。

解像度激低の読み方だけど、まずは読み進める。
わからないものをわからないまま読み進める勇気と胆力。
明日から第二章。

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