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寿司屋巡り#1 すが弥

東麻布の寿司屋「すが弥」さんへ訪問した。

都営大江戸線赤羽橋駅(中之橋出口)より徒歩2分。食べログの百名店。ブロンズを2年連続で獲得しており、ミシュラン一つ星のお店だ。
本日時点で食べログ4.22を記録している。
席数は全部で8席の予約困難なプラチナシート。
撮影はシャッター音を消して、料理のみなら可。店内と動画撮影はNGだ。

店舗の外観はこんな感じ。

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予約時間にならないと入口は開かない。

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予約時間になり、店内へ入店。木をベースにした和風のモダンなオシャレな内装だ。

席に着いた時のセットはこんな感じ。

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箸置きの色違いを家で使っているので、地味に親近感が湧いたのは私だけだ。

それでは料理に行ってみよう。

【クエ】
一品目はしっかり寝かせたクエを刺身で。味がついてるからそのままで召し上がる。さっぱりとした味わいで準備運動だ。

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【さわらと小柱】
薬味をつけて味わう。薬味は長ネギと鰹節。ネギがシャキシャキした歯応えを演出し、鰹節が良い味わいを醸し出す。

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この段階で、おもむろに大将はマグロを切り始め、タレをつける。後ほど出てくるマグロの準備に取り掛かっているようだ。

次はウニを使った一品。使っているバフンウニは森谷商店のパッケージに入っていたのを見逃さなかった。

【ウニのカッペリーニとつけやきのノドグロ】
寿司屋でカッペリーニが出てくるのは驚きだ。ノドグロをしっかりまぜて召し上がる。
オリーブオイル、バフンウニ、パスタ、酢飯をしっかり混ぜ合わせ、器に盛る。そこに刻みのりを下敷きにして炙りたてのノドグロをのせる。最後にわさびをもり、軽く生姜をふって完成だ。炙ったノドグロの香ばしさとバフンウニ、カッペリーニの絶妙なバランス。酢飯も入っているため、ほどよく効いた酢飯と全てが最高のマリアージュを醸し出す。これは美味い。今までに食べたことがない作品だ。

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これからはマグロが出てくる。津軽大間産のマグロ。推定150kgの中間くらいだ。撮影タイムを準備してくれるサービス精神も良い。宝石にしか見えない。海の幸とはこのことだ。

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ここから握りに入る。

【中トロ】
柔らかく、ほどよく油の乗った中トロだ。柔らかくとけて、酢飯と絶妙な味わいとなる。

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【小柱(青柳の貝柱)】
コリコリとした食感が良い。
餅つきみたいに弟子がノリを引いて大将が巻く。弟子がノリを引いて大将が巻く。といった、テンポの良い軍艦づくりがすが弥の寿司劇場だ。
米粒を一つ挟んでノリが広がらないような細かい工夫が光る。提供した時に軍艦のノリが広がってしまうような寿司屋は三流だ。ここは超一流である。

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【赤身】
ルビー色の綺麗な赤身。とても柔らかいがしっかりした味だ。大間のマグロは最高というしかない。

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【天然のしまあじ】
高知県産の天然のしまあじはうろこを炙っている。一口目で炙りたての香ばしい味わいからネタの味に移り、最後にしっかり酢飯が効いてくる。口の中で美味しさの変化が楽しめとても美味しい。

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【腹の中トロの漬け】
美しく光る中にサシが入った柔らかいマグロ。やはり中トロにハズレはない。

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【こはだ】
今回の大きさはしんことこはだの間くらいだ。出世魚「このしろ」は成長と共にしんこ、こはだ、なかずみ、このしろと名前を変える。一流の寿司屋はしんこ〜こはだあたりを使うことが多い。

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【バフンウニ】
山盛りのバフンウニ。ウニでエベレストを築けない寿司屋は三流。映えるためには、もうちょっと盛って欲しかった。しかし口の中にしっかりと広がるウニは絶品だった。

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【いくら】
提供する前に秘伝の醤油をひとかけして混ぜ合わせる。最後にすだちの皮をさっとかける。食べる前に匂いを嗅ぐととても良い香りだ。視覚、嗅覚、味覚触覚…五感を使って食べる山盛りのいくらだ。

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【白子のあぶり軍艦】
出汁につけた白子を炙った一品。最初に炙りの香ばしさ、続いて濃厚な白子、最後に酢飯が混ざり合う。美味しすぎる。今回はマダラの白子を使っている。一般には12月からふぐの白子を使うが、すが弥では、ふぐは1月から3月の最も美味しい時期に使うとのこと。

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【にあなご】
酢飯の合間にすだちの皮を振りかけて香りの隠し味としているのを見逃さなかった。柔らかいアナゴは煮汁の味と酢飯が絡み合い、食べてる中で段階的に美味しさが変わってくる。味の二重の極みとはこのことだ。

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【トロたくの太巻き】
マグロの太巻き。マグロが多すぎて溢れでてくる。巻くのも一苦労だ。両端を抑えながら切らないとマグロが飛び出てしまうくらい大量のマグロをふんだんに贅沢に使う。大きな太巻きだが、一口で行きたい。マグロオブマグロ、ときどきたくわん。食べ応えのある太巻きだ。

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【あおさの味噌汁】
そろそろ、最後の味噌汁で締めに行く。温かく胃袋に優しい。濃すぎず白味噌の上品な味噌汁だ。

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【玉】
程よい甘さのカステラのような玉でしめる。もはや、デザートと言っても過言ではない。

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最後に、追加でマグロのカマやかんぴょうなど用意できるらしく、お腹の満たされ具合を聞かれるが、お腹いっぱいだ。

常連客は次の予約を予約していたが、来年9月という…かなり予約は困難になるだろう。
基本的には昼も夜も同じメニューだそうだ。
寿司屋は握り寿司で勝負という大将の信念でつまみは少なめに設定している。


金額から言うと、あわびと車えびと大トロは欲しかったが、それでも満足できる内容だった。

ホスピタリティは他の寿司屋とは比べ物にならないほどよい。お茶が一滴こぼれてもふく、一回ごとに寿司台をふく、言わなくても温かいお茶を交換する(常に温かく熱すぎない)。お茶が残ってても冷めたら何も言わずに常に温かいお茶に交換する。できそうでできない気の配り方だった。

最後に名刺を交換をした。

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大将の名刺は分厚くてピカピカ。ワイの名刺も分厚くするよう明日庶務に頼んでみよう。

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