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寿司屋巡り#4 鮨 龍次郎

青山の寿司屋「鮨 龍次郎」さんへ訪問した。

東京メトロ銀座線青山一丁目駅 徒歩5分、外苑前駅徒歩徒歩4分。食べログの百名店。2021年にブロンズ、2022年はシルバーに昇格しているお店だ。本日時点で食べログ4.31を記録している。ミシュラン2022年度には一つ星を獲得している。2019年オープンで3年目のお店だ。
席数は龍次郎大将のカウンターが10席。かなりの予約困難店である。
今回は芸能人が隣にいた。立地、鮨の良さ的にも芸能人が足繁く通っていそうなお店だ。

店舗の外観はこんな感じ。

3周年でお花がいっぱい

店内はこんな感じ。

高級店には必ずある金庫のような冷蔵庫もちらり

最初のセットはこんな感じ。

それでは料理に行ってみよう。

【白子のすり流し】
白子の旨味が凝縮されており、濃厚でとても美味い。準備運動にしては贅沢な一品だ。

【中トロ】
まずは一貫握らせて下さいというお店の個性溢れる出し方だ。挨拶マグロと言っても過言ではない。
今日は132.4kgの青森県八戸市産の延縄漁で獲ったマグロだ。延縄漁は水天宮前の鮨屋のすぎたで出されたマグロもそうだが、マグロにストレスを与えない獲り方だ。一流店はマグロの獲り方から違う。
とろけるようなマグロはとても美味い。

【カワハギの刺身と肝ポン酢】
広島県産のさっぱりとしたカワハギの刺身に濃厚な肝ポン酢の組合わせが美味しい。肝を余すことなくたっぷりつけて食べたい。

【カツオ】
宮城県気仙沼産のカツオを玉ねぎとノリと一緒に食べる。シャキシャキの玉ねぎとなめらかなカツオの味わいは絶品。

【はすむし】
はすむしは、昔は禄の高い武士や裕福な町民しか口にできない、高価な食べものだ。
粒々の食感は「内子」と「外子」と呼ばれる卵がたっぷりあるせいこがにを使っている。
内子とは、未成熟の卵のこと。濃厚な味はよく熟成されたチーズのように例えられる“海のチーズ”だ。
外子とは産卵直前の成熟した卵のことで、プチプチとした食感がとてもよい。
せいこがにはカニの資源保護のため、漁期が2ヶ月程度と限られてるのでとても貴重な食材だ。11月から12月が旬だ。一流店は一流の旬の食材を使いこなす。
石川県産のすりおろしはでんぷん質があり、つなぎを何も入れてなくてもねっとりとした食感を生み出すことができる。
せいこがにが作り出すプチプチした食感と合わせた柔らかいはすむしはとても美味しい。

【三陸の生イクラ】
酢飯にいくらを乗せ、最後にハケでしょうゆをひとなでして、すだちを少々まぶす小丼。
プチプチしていて味わいは濃すぎず、素材の味をしっかり楽しめる。ご飯が見えないくらい盛ってほしいな。

【かます】 
香ばしいかおりが鼻先まで抜けていく。めちゃくちゃ美味しい。しっかり塩味もあり、かぼすと大根おろしのマリアージュが絶品。

【しゃこ】
北海道小樽産。柔らかい食感でわさびのアクセントが美味しい。

【あん肝と柿の胡麻味噌和え】
北海道余市のあん肝に柿を乗せ、上から胡麻味噌をかけている。白いのが胡麻味噌だ。クリーミーなペースト状のあん肝と胡麻味噌が絶妙に絡み合い、柿がアクセントになっている。生ハムにメロンを合わせるのは嫌いだが、あん肝に柿を合わせるのは許せるかもしれない。

【スミイカ】
鹿児島県出水産のスミイカだ。酢飯にすだちの皮をつけてネタをもり、さらにすだちをつけて塩を一振りしている。しっかりした歯応えで美味しい。

【春子鯛(かすごだい)】
茨城県産。カボスを絞ってゆずをひとふり、柔らかい食感でとても美味しい。
春子鯛は一般的には〝マダイ〟〝チダイ〟〝キダイ〟3種の鯛の幼魚の総称とされている。小さな魚体なので手が掛かる所も多く一般的には扱いづらい魚を上手く捌くのは一流店ならでは。

【白甘鯛(しろあまだい)】
愛媛県八幡産。さっぱりした味わいにしっかりした歯応えで美味しい。
シロアマダイはアカアマダイと同じアマダイ属の一種で、アマダイ属の中でも最も美味しいとされている。刺身で食べられるものは超高級魚として扱われ、そのほとんどが料亭など高級料理店に卸され、一般のスーパーなどに並ぶことはないそうだ。

【マグロ赤みのづけ】
ルビー色に輝くしっかりした漬けの味わいがとても美味い。

【ボタンエビ】
北海道産の濃厚でぷりぷりに甘いボタンエビ。美味しすぎる。

【シマアジ】
濃厚な味わいでとても美味しい。
それもそのはず、鯵は庶民的な魚に聞こえるが、シマアジは高級魚だ。 

【大トロ】
口の中で溶けるのが大トロ。すぐに溶けてしまうので、一瞬の隙も許されない。全集中する必要がある。美味しすぎる。

【コハダ】
佐賀有明産。ネタは酢を効かせすぎずに酢飯のが強い酢のきき具合が絶妙にバランスが取れていて美味しい。ネタとシャリの酢加減が最高。

【バフンウニ】
北海道浜中産。濃厚でクリーミーな味わいが美味しい。エベレスト状に盛ってくれないとウニジュースとは言えない。さわ田で出されたエベレスト状のウニが恋しくなってくる。

【魚のだし】
カワハギと白甘鯛から出汁をとったさっぱりとしただしが胃袋に優しい。

【アナゴ】
韓国チェジュ島のアナゴ。柔らかすぎるアナゴは濃厚なタレの味でとても美味しい。

【玉】
甘すぎず、しょっぱすぎずといった味わい。最近はカステラ系の玉を食べる機会が多かったが、見た目通りのだし巻き卵だ。

一般的なおまかせは以上だが、追加注文を試みる。

【マグロのお腹のトロ(追加)】
大トロでもなく、中トロでもなく、お腹のトロだ。ちょうどいいとろけ具合のトロがとても美味しい。大トロの脂っぽさはなく、中トロよりも一歩進んだ脂ののり方がとてと美味しい。
マグロは血合いからお腹に向かって中トロから大トロになっていく。お腹のトロは大トロと中トロの間くらいの場所だ。

【かっぱ巻き(追加)】
かっぱ全開。シャキシャキのきゅうりは細かく刻まれ繊細に巻かれることでかっぱ巻きの概念を変える。そこらへんのかっぱ巻きはぶつ切りのきゅうりでゴリゴリした食感だが、龍次郎のカッパ巻きはシャキシャキ。そこに酢飯がほどよく混ざり合う名物の巻物だ。

本日の料理は以上。

その他、ガリもとても美味しい。美味しくて食べすぎると口の中でガリみが高まるので注意。
シャリも酢が効きすぎないちょうどいい酢加減でとても美味しい。
お茶のホスピタリティは他の一流店同様、冷めたら残っていても定期的に取り替えるスタンス。
気さくな大将の人柄がとても良い。丁寧な説明で,カウンターで食べる鮨の醍醐味が味わえるお店だ。
予約困難に拍車がかかることが見込まれるため、帰り際に次回の予約を取った。11月に来店して次の予約が取れたのは来年の2月だった。只今、3ヶ月待ちの状況。

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