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今年度最後の保護者懇談会を終えて。

進級進学が近づくこの季節。
先日、保育園で保護者懇談会が行われました。
年長児クラスは一年を振り返り、子どもたちの姿や成長した様子を保護者と保育者側とで共有しました。

今年度最後の保護者懇談会を終えて色々と反省することが出てきたので、
今後の懇談会に活かせるように記事にしようと思いました。
保育士の皆さんだけでなく保護者の方にも、保育者はこんなことを考えているのだと少しでも参考になればと思います。

子どもの育ちの伝え方

今回の懇談会では一年を振り返り、子どもの成長した姿を話して皆さんと共有しました。

子どもの育ちを伝える際に、
・喧嘩が少なくなり、話し合って解決しようとする姿が増えた
・意欲的に取り組もうとする姿が増えた
・小学校へ行くことを楽しみにする姿が増えた
など、『〇〇ができるようになった』と簡単に結果のみを伝えてしまうことがあります。

保育者が子どもの『できた』『できない』を把握し、保護者に伝えることも大切です。ただ、本当に伝えたいことはそこだけではないと思います。

成長過程の伝え方

〇〇という姿が見られるようになった、またはできるようなるまでに、
保育園でのどのような環境や関わりがあったのか。

そこを伝えることで、保護者の方も「なるほど」と感じて安心感を持てると思いますし、家庭での関わり方の参考にもなると思います。

また、保育者は『育ってほしい10の姿』を常に念頭に置いています。
これにより、どの方向性に基づいた結果であるかを判断できます。
しかし、保護者の方への説明では、この方向性をより深く理解していただくために、過程についても丁寧に説明することが重要です。

『幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿』は、厚生労働省が出している保育所保育指針に記載された5歳児後半の子どもの育ちの方向性のことです。
到達目標ではありませんが、保育者は次の10項目を目指して保育をしています。

・健康な心と体
・自立心
・ 協同性
・ 道徳性・規範意識の芽生え
・社会生活との関わり
・ 思考力の芽生え
・ 自然との関わり・生命尊重
・ 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
・ 言葉による伝え合い
・ 豊かな感性と表現

保育所保育指針(2018年施行)

どんな姿になってもらうために保育者がどんな働きかけをして、
子どもたちが考え、行動した結果がOOができるようになったということに表れているという説明が必要だったと思いました。

子どもたちに強制的に教育するのではなく、
環境設定や保育者の関わりからこの方向性に導いていくという部分が、プロフェッショナルなところなので少しアピールしても良いのかなとも思ったりします。

ただ、説明が長くなるのも良くないので、やり方は工夫したいです。
例えば、10項目をあらかじめ保護者に示した上で、子どもの育ちを伝えるというやり方をとれたら、より分かりやすかったなと思いました。

保育方針の伝え方

年度初めに行われる懇談会では園の保育方針やクラスの目標などを話すと思います。
今回は年度末ということでそのことは伝えませんでした。
ただ、前回の懇談会に参加できなかった保護者の方が今回は参加している場合もあるし、
保育方針を保護者の方に理解してもらうことはとても大切なことなので、直接お話しできる機会があれば何度でも伝えておくべきだったと思いました。

また、特色のある保育をしている場合に例えば、
「保育園では〇〇を積極的に取り入れています」
「〇〇をして遊ぶ中で〜な姿が育ってきました」
と伝えることがありますが、

・なぜ〇〇を取り入れているのか
・〇〇を取り入れると子どものどんな部分が育まれるのか
・どんなねらいがあるのか

など、子どもの育ちやねらいのために取り入れていることを伝えられると、保護者の方が園の保育により理解を示したり安心感を持つことができると思います。
さらに『10の姿』が前提にあるとより理解度が増すのではないかと思います。

まとめ

今回の懇談会での反省を踏まえて、

  • 子どもの育ちを伝える時は、できるようになるまでの過程について、保育園で工夫した環境づくりや関わりを伝える

  • 『10の姿』の視点から子どもの育ちを捉えて伝える

  • 理解を深めてもらえるよう保育方針や保育目標について話す

  • 特色のある保育を取り入れている場合、どのようなねらい、育ちを期待しているかについて伝える

これらの反省点を活かして、
来年度の懇談会ではより分かりやすく伝えたいことを伝えて、より保護者の理解を深め安心感を持っていただけるよう努めていきたいなと思いました。

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