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マルちゃんが思う異年齢保育の良さ。

ある保育園では、3、4、5歳児は異年齢保育を行っていました。
異年齢グループ(クラス)を長く担当していた私が感じる、異年齢保育の良さや、もっとこうだったら良いのになぁと考えたこと等を記していこうと思います。

異年齢保育の良さ

年下の子どもに与える影響

まず3歳児は、2歳児クラスから進級するとガラリと環境が変わります。
友だちや先生、保育室の構成や玩具、生活の流れや習慣など…。
進級したての4月頃は、保育士の援助や個別の関わりが必要にはなりますが、同じグループに年上の子どもがいることで兄弟のように関わり合いながら、子ども同士で育っていく部分が大きいです。
体格差のある年上の子と一緒に外で活発に身体を動かして遊んだり、年上の子が作ったものを真似をして頭をつかって考えて作ったりする等の姿が自然と見られるようになります。
優しく関わってくれたり、自分ができないことをやってみせる年上の子どもに憧れを持ち、自分もやってみようと挑戦したり、いつかできるようになると希望を抱くのだと思います。

年上の子どもに与える影響

お母さんやお父さんが弟や妹に優しく関わる姿や、小さい子どもが困っている時に保育士が丁寧に関わる姿、自分が年下だった時に優しくしてくれた年上の子どもたちの姿を模倣して、年上の子どもは年下の子どもをお世話しようとする姿が見られるようになります。
年中、年長児になると大人の手伝いをしたい気持ちが強くなり、保育士に代わって年下の子にいろんなことを教えてくれたりもします。
誰かに頼りにされることで自信もついていきます。
兄弟がいない子も、さまざまな子どもと関わることで思いやりの心や優しい気持ちが育っていくのだと感じます。

異年齢保育で感じたこと

3、4、5歳児が同じ空間で過ごす日々の中で、兄弟のように子ども同士が自然と育ち合う姿が見られます。
異年齢グループを長年担当してきて、異年齢保育の良さをたくさん感じることができました。
私が勤めていた保育園は、3、4、5歳児の異年齢グループなのですが、私個人の意見として、もっとこうだったら良いのになぁと感じる部分もありました。

一つは5歳児についてです。
5歳児は年度が後半にもなるとグッと大きく成長し、小学生に近づいたような姿を見せてくれます。
子ども同士が協力し合って作り上げる姿、自分たちで話し合って決め事をする姿、お互いにもっと高めようとする姿など…。
5歳児だけは年齢別にするとか、後半からは異年齢から年齢別にクラスを分けるとか、もっと就学前の準備ができる環境をつくれたら良いのになぁと思います。

もう一つは、2歳児についてです。
2歳児も後半になると生活のしかたや遊びの姿がだいぶ変わってきて、グッと大きくなった感じがすると思います。
2歳児の後半から異年齢グループに入れてあげて、2、3、4歳児の異年齢グループでも良いのではないかと考えます。
また、年中児の4歳児にとっても、2、3、4歳児の異年齢グループはとても良い影響を与えると思います。

最後に

子どもが大人になって社会に出れば、年齢も価値観も育ってきた環境も違うさまざまな人と出会い関わることになります。
異年齢保育の良いところは、“誰でも年下の時もあり年上の時もある”ことだと思います。
幼児期のうちからさまざまな人と関わることで、異なる考えや気持ちに触れることができたり、周りの人と良好な関係を築こうとしたり、社会性や協調性や思いやりの心といった部分が身についていきます。
幼児期の異年齢での関わりが、子どもたちが将来生きる肥やしになってくれたら良いなぁと思います。

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