まるべ

常に安酒、安い煙にジェネリック

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最近の記事

最終バスにて海岸へ

21時過ぎ、スナックのお姉ちゃんに延々と注がれるアルコールにやられた僕は街の喧騒を離れ、一人で静かな海岸を訪れる決心をした。最終バスに乗り込むと、窓の外に広がる景色が徐々に都市の灯りから暗く静かな風景へと変わっていく。バスの中はほとんどが空席で、乗客は僅かだ。それぞれが自分の思い思いに窓外を眺めたり、スマホを眺めたりしている。 バスはゆっくりと海岸へと近づいていき、海の匂いが漂い始めた頃、何年も前からこの海岸を訪れることは夢見ていたが、いつも何かに邪魔されては実現できなかっ

    • 深夜のSA

      深夜の高速道路には、独特の静寂と孤独が漂っている。その静寂は、昼間の喧騒や日々の喧騒とは全く異なる。遠くに見える街の明かりも、右車線から走り去る車のライトも、すべてがゆっくりと流れるような感覚を与えてくれる。何を急いでいるというのか。それなのに。 バイクに跨り、クラッチを握りアクセルをひねると、エンジンの低い振動が身体に伝わり、心地よいリズムを奏で始める。フルフェイスのヘルメットのシールドを少し上げるだけで風が、風が、頭の中をクリアにしてくれる。その瞬間、時間が止まったかの

      • 効かない睡眠薬

        睡眠薬にはいろいろあると思う。導入剤や、中途覚醒予防など。 夜の静寂が私を包み込む。月の光が窓辺を柔らかく照らし、時計の針が静かに時を刻む音だけが響く。枕元には、幾度となく手を伸ばした睡眠薬のシートが置かれている。小さな米粒ほどの白い錠剤に、私の眠りへの願いを託したはずだった。 幾度も試みたが、その効果は薄れ、ただの虚しい儀式となってしまった。眠りを誘うはずの薬が、ただの形だけの存在となった瞬間、私は深い孤独感に襲われた。夜の闇はますます深まり、私の心の中の静けさもまた、

        • とりあえず毎日何かしらを書いて50記事を目指しましょう 今日はね、20%オフの鏡月を見つけたのでトップバリューの炭酸水で割って何も書けねえんだ とりあえずゲーセンで奴隷のごとく並べられてたドナルドをアップします

        最終バスにて海岸へ

        • 効かない睡眠薬

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          嫌われ者のエモ

          あなたは「エモい」という言葉をご存じだろうか もはや知らない人を探すのが難しいものになってしまった emotional:感情的な という形容詞 純喫茶のメロンソーダ、山下達郎さんのレコード、斜陽館の屋根で眠る猫、アルゴンガスのネオンサイン……etc. 挙げればキリが無いし、無くなってしまってもまた新たな「エモ」を探す旅に人間は行くだろう。自らを感傷的に、郷里へと戻りたくさせ懐古的なものを血眼に我先にと探し、カメラのシャッターを切りモノクロあるいはセピア調に現像加工しSNSに

          嫌われ者のエモ

          致死量のほぐし水

          「これは絶対に映画化か書籍化できるぞ!」と興奮気味に夢から醒めてふかふかのベッドから起き上がった経験は読者の方々にも何度か経験はあるだろう。私自身も、このnoteを書くにあたって、ご多分に漏れずそれであった。しかしこの天から、あるいは内なる才人から授かったものは得てしてすぐ忘却してしまうものである。先月会社をクビになり、安酒を飲むか、世界一時間のムダと言われるゲームセンターでのメダルゲームをするか、あるいは惰眠をむさぼっていた一か月間。本日昼間まで寝ていた際に、恐ろしく面白い

          致死量のほぐし水