犬男⑪〜文化祭〜

犬男が高校３年生の時の文化祭。２日間のうち、１日は試験があって不参加だった犬男。私は高２の文化祭を楽しんでいた。

前々から、その文化祭の日程は私の地元近くでお祭りがある日程だった。『行きたいね〜』と言っていたが、試験も文化祭もあるから無理という話をしていた。

文化祭２日目終了後、クラスでの打ち上げをしようという話になっていた。

『今日、終わったらクラスの打ち上げあるから行ってくるね！』

と報告すると、「えー。俺試験で文化祭楽しめてないのに？」

ん・・・？

「俺友達と楽しい思い出作れなかったのに。試験頑張ったのに。なっこりはてっきり会いにきてくれると思ってたのに。そうやって１人で打ち上げとか行っちゃうんだー？へえー。」

と嫌味満載っっ！！戸惑っていると追い打ちをかけてくる。

「あーあ。お祭りのお好み焼き食べたかったなー。なっこりが買って会いにきてくれると思ってたのになぁーー！！」

高校生の頃の私は完全に犬男の機嫌伺いモード。これは、好き％が下がったとか言われちゃう！もうお前だるいとか疲れるとか言われちゃう！嫌われちゃう！！と焦り、打ち上げを断る。（笑）（気が弱い・・・）

『わかった。打ち上げ行かないから、屋台のご飯買ってそっち行くね』と連絡した。

文化祭が夕方頃終わり、電車で一度自分の最寄り駅で降りて、祭りでお好み焼きやら焼きそばを買う。それを持って、また電車に乗り、犬男駅へ。

「買ってきてくれるの嬉しい♪ありがと♪」と上機嫌の犬男にホッとしながら電車に揺られていると、「駅に着く時間何時？」と連絡が入り、答えて到着すると「ホームで待ってて」と電話がかかる。

このままどっか出かけるのかな？なんだろな？と不思議に思いながらもホームのベンチで１人待っていると「おまたせ！！」と来た犬男の服装はお得意の全身ジャージ。ベンチの隣に座って、いきなりお好み焼きを食べ始める。

文化祭の話をしている内に１人で袋の中の食べ物全部食べきり、「じゃ。本当来てくれて嬉しかったよ！わざわざありがとね！これなら電車賃かからないし、良い案でしょ！ばいばい♪」とササッとホームの階段を登っていく。

私はもちろん、こんな展開になると思わなかった為拍子抜け。え？ゆっくり家で一緒に食べるものだと思ってた…。これだったら、来る意味なかったじゃん…打ち上げ行けば良かった…。これから着替えて出直して打ち上げ参加しようかな…

と思ったけど、思いの外バタバタ動いたため疲れてしまい、結局帰宅。

パシリ…（笑）私はその頃では最先端のウーバーイーツだったんだな。

…それならお金払ってくれてもいいんじゃないかなｗｗ

もちろん、お代は全部私持ちで私は一口も食べれずでしたｗｗｗ電車賃気にしてくれるなら、その食べもの代も気にしてほしいｗ