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仕事の量を増やすより、質を上げると儲かる

生産性を上げることが、必ずしも幸せかというとそれは違います。

生産性を上げると、その空いた時間でまた仕事が増えるのです。

生産性を上げれば上げるほど、仕事はより濃密になり、余裕がどんどんなくなっていきます。

労働集約的な仕事は、生産性を上げると、どんどん自分の仕事が増え、精神が疲弊していきます。

生産性を上げると一言でいっても、仕事の量をより増やすという方向性と、仕事の質を上げるという方向性があります。

仕事の量を増やす

1時間かかる仕事を30分で完了することができたら、それは、生産性が2倍になったと言えます。なぜなら、同じ仕事が2つできるようになるからです。

時間が有限なので、その時間内にいくつの仕事ができるかで大きく生産性は変わってきます。これは、数値化しやすく、製造業などでは当てはまります。1時間で1万個生産できるラインを改良し1時間で1.5万個生産できるようにするだけで生産性は1.5倍になるのです。

割とシンプルな考え方です。

仕事の質を上げる

仕事の質は、1時間で一つの生産数は変わりませんが、価格を上げる事によって可能です。仮に1000円の製品だとすれば、これを1500円に価格を上げることによって生産性はやはり1.5倍になります。

同じ数量を同じ時間で作っているので、作業効率が上がっているわけではありません。

ただ、500円の値上げとなると、それなりの付加価値を付ける必要があると考えられます。同じものが単純に1.5倍になったら買うでしょうか?

答えは、必要なものであれば、価格が上がっても買います

必要でないものは、価格が上がった途端だれも見向きもしなくなります。

例えば、電気料金などは生活に欠かすことのできないものなので料金が上がっても使わざるを得ません。ガソリン価格などは、常に乱高下していますが、2000年以降100円を切ることはなくなりました。

知らず知らずのうちに価格が上がっている

コンビニで販売している商品の多くは、内容量が5%〜20%程度減っています。これをシュリンクフレーションと言います。

ステルス値上げとかとも言うらしいです。

それでも、「最近、中身減ったよねぇ」程度にしか感じないのです。

ぼ〜っと生きていると、価格が上げられていることにも気づきません。

製品やサービスにに絶対の自信があるのであれば、単に値上げをすることが一番はやい生産性向上なのです。

顧客のニーズは必ずしも付加価値を求めていない

原料や卸業などでは、取り扱い製品に付加価値をつけることが難しいです。なぜなら、それを必要としている人は、安定した品質と数量の提供のみを望んでいるからです。そこに付加価値などは求めていません。逆に付加価値をつけて値段を上げられるぐらいなら、取引先は今までの価格のものを選びます。

だとすれば、どうやれば生産性を上げられるか?

それは、料金値上げしかありません。

ここ数年、様々な原材料の値段が軒並み上がってきました。その結果、卸業界やその先のエンドユーザー向けの業界では、大変困ってしまったのです。

結局、値上げを余儀なくされたところもたくさんあります。そして、多くのサービスや商品は値上げをしていきました。

我々消費者も、付加価値などは特に求めておらず、適正なものであれば購入するのです。

単なる値上げが質の向上につながる?

単なる値上げが質の向上につながっていることに疑問を持ってしまいます。

それって、詐欺じゃないの?嘘ついてない?騙してない?

質を上げるっていうのは、もっと製品を良くするとかサービスを向上させるとかしないといけないんじゃないの?

まさしくそのとおりです。

しかし、日本は失われた20年のデフレの中でお値段そのままで質の向上をずっと図ってきたのです。

なので、適正な販売価格への調整が必要なのです。単なる値上げではありません。あくまでも価格調整の範囲です。

しかし、この価格調整も数円〜数十円の差が数量が増えると大きくなります。この20年で会社やサービスを始めた人や、それ以前より商売をしている人などは、価格調整は絶対に視野に入れたほうがいいです。

コスト削減よりもまずは、同じ内容で適正利益を生み出せるように考えていくことが重要です。


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