誰かの一番じゃないと孤独なの?ひとりで精一杯なんだ。
気づいたら、27歳になっていた。
ドラマで聞いた
女が最高値で売れるのは27。
(省略)それを越えたら値崩れを起こすわ。
松嶋菜々子さんが言ってたこのセリフからもうすぐ、20年経とうとしている。
漠然とそのドラマを観ていたのに、その台詞は強く印象に残っている。
ここでいう、値は、男性との結婚における女性の価値のことだと認識している。
若くて、仕事にも慣れてキャリアの基礎ができてきたかな、というところで、プライベートは結婚して夫を支えたい。できれば、裕福な暮らしを確約された、経済力のある素敵な旦那さんと結婚して、子供を産んで、家族と不自由のない幸せに暮らしたい。
その頃、その女性がそう考えることに、強く批判したり異論を唱える人はいなかったと思う。
でもそれから、20年経った今。
この台詞は、きっと視聴者に響かないだろう。
それどころか、女性が若さを強い価値としてるなんておかしいと、声をあげる人もきっと出るだろう。そしてその価値が結婚に大きく関わるなんて言えば、なおさら。
女性の生き方は、変わってきたという。社会進出も進んで、選択肢も広がった。
でも、根本的に変わっていないのは、
一人でいることがさみしいって思われていることだ。
結婚式に行くたびに、次はあなたの番だね、とか早くいい人見つけないとね。と言われる。
でも、私は今一人で精一杯なのだ。
去年から、夢でもあった編集者の仕事に就いた。
毎日、言葉と向き合うのは、苦しいけれど、楽しい。
好きな音楽もスマホを開けば、Apple MUSICで好きなバンドのルーツを、無限に漁ることができる。
休みには海外旅行にいって、知らない言語を話す人たちの生活に馴染もうとしてみる。
冬はウィンタースポーツをして、春になったら、また山に登りたい。
そんな風に目の前のやりたいことを追いかけて、満たされているのに、
周りの人にさみしいと思われてしまう。
さみしいは、きっともう、自分が決めるものではないのかもしれない。
結婚する予定もないから
泣き言にも思われるかもしれない。
でも自分は、納得して今を選びたい。
GRAPEVINEのおそれという曲に
ひとりじゃないのは、きっとたいへんなこと。
という歌詞がある。
きっと結婚したって、人と一緒にいたって、さみしい日はあるはずだ。
同じように感じている人が、いたらいいな。
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