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自分スタイルを捨てられる人になるには

仕事の先輩に、以前から「アンラーニング」という言葉を聞いていた。これまでの学びを手放す、という感じの解釈でいたのだけど、Amazonでお薦めされたのでこの機会にガッツリ読んでみた。

『仕事のアンラーニング: 働き方を学びほぐす』松尾睦著

この本では、アンラーニングを以下のように定義している。

チーム・アンラーニング=信念(技術・市場・顧客ニーズ)とルーティン(仕事の手続き・情報共有・意思決定)の変革
個人アンラーニング=個人が自身の知識スキルを意図的に棄却しながら、新しい知識・スキルを取り入れるプロセス

そのうえで、アンラーニングには、表層的なものと中核的なものがあり、この中核的なアンラーニング、つまり自分の信念レベルのことをいかに変えていけるか?ということについて考えている。

「当たり前と思っている型」に気づき変えていくこと。聞くだけでめっちゃ難しい。30代中盤で、今までのやり方でそこそこうまくいってきたような経験をすると、手放す怖さもあるし。

ただ、そのように過去の学びを捨て、新しい学びの吸収ができないと、「縮小」であるというキーワードも出てくるのでそれも嫌である。

そこで、アンラーニングするためには、「批判的内省(深い振返り)」が有効ということで、内省との違いが興味深かったしわかりやすかった。

内省・・・目標や方法について振り返る
深い内省・・・信念・前提・スタイルや型について振り返る

仕事でも振り返りをする時に、上記がごっちゃになっていることがあると思うので、どのレベルで内省をしているのか、というのがこの分類で考えるとわかりやすくなりそうだし、目線を変えて深く考えることができそう。やってみよう。

昇進によるアンラーニングというテーマでは、①意思決定②権限委譲と動機付け③情報収集で変革が必要、といった解説があり、昇格した人が、これまで上手くいってきたスタイルを見直す切り口としてわかりやすい。

途中、研究者的なアプローチもあり、本当はもっと複雑にも書けるのだろうところもシンプルに表現されていて、振り返りができるシートなど、実際に個人やチームでどう活かすか?が大事にされているように感じた。

本書の中に紹介されている、羽生棋士の言葉「いつも自分の得意な形に逃げないようにしている」を心に止めて、今の知識スキルにあぐらをかかず、入れ替えていこうっと。

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