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映画『英雄の証明』、「良心」を素描した優れた作品

『英雄の証明』は、AmazonPrimeでみつけたドラマ。

借金の罪で服役中のラヒムが、恋人が偶然拾った17枚の金貨を
落とし主に返したことから、美談の英雄に祭り上げられる。

それぞれの立場と都合で、作り上げられた「美談」が、
SNSでの噂を契機に「疑心」が拡がり、
やはりそれぞれの立場と都合で「醜聞」に成り代わる。
その中で、ラヒムと恋人、家族たちが翻弄されていく。

現実社会で「良心」は必ず少しの「嘘」とともにある。
世の中、嘘だらけでなく、純粋な良心があるわけでもない。
良心を、巧みに素描(デッサン)したような映画である。

脚色の少ないことにも好感がもてた。

(丸田一葉)


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