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Carlsberg:味わいは栄光と共に。リバプールファンに最も愛されたスポンサー。

30年にわたり、最も伝統あるフットボールクラブの1つのスポンサーであり続けた企業がある。

その企業とはタイトルの通り、「Carlsberg」というデンマークのビール醸造会社(及びそのブランド名)である。デンマークといえばクラブ史に残るCBの1人であるダニエル・アッガーの出身地だ。

特に古くから見ているファンにとってはジェラードやヨーロッパの頂点に立った栄光とともに、クラブのアイコンの1つとして扱われている。

そこで本記事では、主に「企業としての歴史」「リバプールとの関係」の2章に分けて、Carlsbergの軌跡をたどってみよう。



まずは飲んでみる。


生活感たっぷりな写真でスミマセン。
アルコール度数は5%でした。
後述する王冠マークも。


CLでおなじみのハイネケンもついでに。
1本だけネットで買おうとすると送料がバカ高いので、他の用事のついでに銀座のやまやで買いました。
ネットで買って店舗受け取りできるのでよかったら。
※ドライブスルーと書いてありますが、歩いて店舗での受け取りも可能。

栓抜きが家にありませんでしたが、S字フックで開けることに成功。
のどごしが良い。苦味は控えめな一方、香りとビールの味をしっかり感じられる。非常に飲みやすく、スポーツ観戦にぴったりというのも頷けるビール。


企業としての歴史。

サムネに載せたように、Carlsbergは1847年に創業者J.C.ヤコブセンがデンマークに設立。(現在はセースト・ハートCEOが会社のトップ。)リバプールとのパートナーシップがもう24年続くと、200周年を迎えるタイミングで、非常に歴史が長い。


“カールスバーグ”という名前の由来はヤコブセンの息子カールと醸造所の場所バルビール(デンマーク語でバーグ)からつけられた。ちなみに息子カールは1882年に父ヤコブセンの経営に反発し別会社を設立。一度は喧嘩別れするが、1906年に両社は合併する。


かつて胸スポだったあの有名なロゴは、デンマークのデザイナーのトルヴァルド・ビンデスボールによって1888年に誕生した。
上記リンク内の画像がわかりやすいが、ロゴのすぐ上に王冠が描かれている。これは「デンマーク王室御用達」を意味していて、Carlsbergは1904年から王冠の使用を認められている。(そもそも王室御用達のビールというのがあることに驚き。)


日本に上陸したのは設立から約150年後の1986年で、サントリーがライセンス生産・販売を開始した。
今では150の国で愛される国際的なブランドになっている。



ビール界に多大な貢献をした人物。

カールスバーグのビールは、創業者のヤコブセンが「最高のビールを造る」という志とともに「ラガー酵母」を入手するためにコペンハーゲンからミュンヘンへ向かったことから始まる。帰国後彼はこの酵母を使ったビールを造り、会社を軌道に乗せることに成功。


1875年には社内に「カールスバーグ研究所」を設立。ビールに対してさらなる情熱を注ぐ。そしてこの研究所に努めていたのが学者のエミール・クリスチャン・ハンセン氏。
彼はビール三大発明の1つ、「酵母の純粋培養法」を成功させた人物で、ビール業界では極めて著名な人物。


ちなみに他2つは「科学には国境はないが、科学者には祖国がある」という言葉で知られ、「近代細菌学の開祖」とされるフランス人学者のルイ・パスツールの「低温殺菌法(パスチャライゼーション)」、ラガービールを年中飲める要因となったドイツの技術者カール・フォン・リンデの「アンモニア式冷凍機」だ。


これらの発明により、いわゆる職人の「経験と勘」に頼っていたビール醸造は現在のように高品質なビールを大量に安定的に生産できるように改善された。




リバプール・フットボールとの関係

冒頭に述べたようにリバプールとカールスバーグの関係は長く、1992年から2023年現在まで続けている。


おなじみの胸スポンサーはクラブ100周年の92-93から08-10までの18年間もの間ユニフォームに入っている。つまり2005年のイスタンブールの奇跡をともにした相棒なわけだ。そしてこの「18年間」というのは、現時点でプレミアリーグ史上最も長い胸スポンサー契約である。しかし、これは2年すればアーセナル&エミレーツ航空に抜かれる予定だ。
10年にStandard Charteredに代わって以降も、もちろんパートナーとしての関係は継続しており、こちらはプレミアリーグ記録を更新中。


カールバーグはリヴァプール以外にも、サッカーとの関わりを持っている。

  • 1988年以降、EUROの公式スポンサー。

  • 2011年から3年間、アーセナルのビールパートナー契約。

  • 2018年までの22年間、イングランド代表の公式スポンサー。(現在は公式ビールとして関係を継続)

  • 20-21までの22年間コペンハーゲン(デンマーク)の胸スポンサー。
    ※現在は袖スポンサー。


他にもユベントスやスパーズなど、調べると結構でてきた。


今回はこのへんで。ご覧いただきありがとうございました。


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