精神科通院前に知っておいてほしいこと
精神科に行ってみよう。
その自分に向き合う覚悟と気持ちはとても素晴らしいです。
心の底から拍手して応援します。
けれど、世間はまだまだ精神疾患に対して甘くはありません。
あなたが精神科・心療内科に通院したことを後悔しないように、通院前に知っておいたほうがよかったなと私自身が思ったことをまとめました。
(長い記事なので、必要に応じて見出しから飛んでくださいね!)
①生命保険に入れない
これ大事なので、知っておいてほしいです。
精神科・心療内科に通院し始めてから5年間は生命保険に加入できません。
生命保険加入時に過去数年の既往歴や通院歴を告知する「告知義務」というものがあるのですが、ここで、
「精神科に通っていました。」
と告知すると一発ではじかれてしまいます。
「今はもう通っていません。」
「もう死にたくないしリストカットもしてません。」
と、いろいろアピールしてもダメみたいです。というか、ダメでした。
(保険会社によっては制約付きや緩和型で加入できることもあるみたいなので、まったく加入できないというわけではありません。)
精神科・心療内科がなぜ有無をいわずはじかれるかと言うと、
「入院と自殺率が高いから」だそうです。
(保険会社の方に直接伺いました。)
生命保険の加入を考えている方はぜひ、通院前に手続きを済ませておいてください。
(注)精神科通院を隠して保険に加入するのはやめましょう。
保険金受取時にしっかりバレます。
②住宅ローンも普通に組めません
住宅ローン自体は組めます。
ただ、団信(団体信用生命保険)に加入できません。
団信はローンを組んだ人が亡くなった際に残額の支払いを免除してくれる保険です。
加入できない理由は①の生命保険と同じです。
「精神科通院患者は自殺率が高いから」
死んだ時にお金がでる保険は精神疾患歴があると厳しいですね…
団信の告知義務が大体過去3年なので、最後の通院から3年経過していれば告知の義務がなくなるため加入できることもあるみたいです。
③治療のために使える制度
精神疾患って「完治」がないと思うんです。
どれだけ努力しても「寛解」だと思うんです。
完治=症状が完全に消失すること
寛解=症状はいったん収まったが、再発の可能性があるもの
よくなったり悪くなったりの波があるのも精神疾患の特徴なので、とにかく治療が長く終わりが見えません。
また、診察以外に投薬・カウンセリング・検査など様々なことを必要に応じて行います。
そのたびに当たり前にかかってくるのが「医療費」です。
ちなみに、私が通院していた時に支払った総額はざっと20万円くらいです。
当時メンタルボロボロで仕事に行けない日もあって、有給も使い果たし、仕事に行けなかった分だけお給料も減っていく。
なのにタバコとコンビニでの散財でお金はどんどん減っていく。
正直、お金がキツかったです。
そんな方のために!
国はお金の心配をせずに精神疾患の治療に取り組める制度を用意してくれています。
「自立支援治療(精神通院治療)について」
出典:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000146932.pdf
また、働いてる方でしんどくて仕事に行けない…という時は加入している保険組合の「傷病手当」を利用できます。
それぞれ手続きや利用条件はありますが、知っていて損はないです。
私は当時まったく知らなかったので、調べておけばとすごく後悔しました。
お金の心配が少しでも減れば心のゆとりもできたのに…
治療したいけどお金がないからできない・やめる、ということがありませんように。
決して恥ずかしいことではないので、ぜひ制度が利用できるか確認してみてくださいね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?