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伊坂幸太郎 逆ソクラテス 読書レビュー

“それはギャンブルじゃなくて、チャレンジだ。自分の人生で、チャレンジするのは自分の権利だよ”

伊坂さんのキャラクターたちの、今回の戦う相手は、たびたびのあいつら。自分たちの権利や地位、身体的優位性を利用して弱者を痛めつけることを楽しむやつら。この闘いの構図は多いのだけれど、今回は全編にわたってそれがハッキリとしている。

伊坂幸太郎作品の中でよく言われるのは、伏線の回収だけれども、前期の作品においては、そこをエンターテイメント性として捉えていいと思う。

だけれども今回の作品は全体としてコメディではなく黒いモヤがコンスタントにあるため、因果関係の教えというような捉え方の方が良さそう。

毎度のことで、数々の教えが出てくるのだけれども、かっこいい大人の姿を子供は覚えているっていうようなテーマはずっと変わらなくて。

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そもそも、大人が格好良ければ、
子供はぐれねぇもんだよ。

子供から見て、
大人が、親が、
カッコいいと思えば、
わざわざ、それ以外の道を
探す必要すらない。
今見える道に従っていくだろう

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チルドレンで陣内さんが言ってるけども、今でもずっとこの言葉は何かを選ぶ時にふと思い出します。


以下ただのオタクのお喋りで聞いてください※ネタバレあり

•逆ワシントンででてくる、ゲームセンターのお兄さん。すごい響野さんの遺伝子感じる。偉くなったら俺のおかげな、のところ。

•今回ドローンとか缶ペンケース(多分今は使用禁止?)とかでてきて、なんか現代っ子のこと調べたのかなと微笑ましくなる

https://www.amazon.co.jp/逆ソクラテス-伊坂-幸太郎/dp/4087717046/ref=nodl_

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