住信SBIネット銀行の外貨定期に異変?

ドルの利上げに伴って外貨預金の金利も上昇を続けてきました。住信SBIの金利提示はものすごく正直というか、マーケットレートに対してフラットな値付けをしているなという印象を持っていました。

一か月物が1.00%!? これまでは1か月物のドル預金は2.5%~3%位はあったと思うのですが、1%にまで下がりました。その代り6か月と1年ものは4.6%とそれなりに高金利です。ここは以前にチェックしたときからおそらく変わっていません。

住信SBIネット銀行の外貨定期の金利Indication

ちなみにマーケットレートは以下のような感じです。見慣れない人もいると思うので解説すると、これはイールドカーブといって期間と金利をグラフにしたものです。金利は通貨ごとに違います。これはドルのイールドカーブです。米国債を手数料とかなしで変えた場合にいくらの利回りになるかというグラフで、1か月ものならいま 5.2%くらい、4-6か月ものなら5.5%くらい、10年物だと3.7%位です。

ドルのイールドカーブ

住信SBIは短期より1年くらいのデュレーションの預金が欲しいのでしょう。外貨の取り扱いを推しているソニー銀行はどうでしょう。1か月物から4%なのでかなりいい条件ですね。この辺りは各行の懐具合(ALM)によって全然かわるので豆にウォッチすると面白いかもしれませんね。

ソニー銀行外貨定期 6/5/2023

ちなみに外貨預金のお得度を測る場合には、必ずその通貨のイールドカーブと、外貨MMFの利回り、できれば海外の銀行がどれくらいのオファーをしているかを調べるとマーケット感覚を見失わないと思います。でも、海外の銀行はどんなに良くても実際には預けられないので参考程度ですね。

シンガポールの銀行UOBのドル定期
外貨MMFの利回り 6/5/2023

実は住信SBIに少額ですが1か月物のドル定期をずっとロールオーバーしたものが眠っていてほとんど見ていなかったのですが、まさか1%になっているとは知らず。別に大きな金額ではないのですが、住信は1%で調達したドルを5%以上で運用できるわけなので、そんなにもうけさせるわけにはいかないと、重い腰を上げてほかの銀行に移すか外貨MMFにしようかと考えているところでした。

ここで直面するのが、個人の外貨預金のモビリティが極めて低いという事実です。これについてはまた別途書きたいと思います。


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