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マンション市場定点観測

過去1-2年で不動産価格が以上に上昇した感のある東京都心マンション市場。数年前自分が買ったマンションもおそらく市場価格では最低10%、うまくいけば20%位は上がっているような気がする。別の観点から見れば、買い替えようと思っても高くて買えないのだ。高い、というより「無い」という方が正確である。

年を重ねるとしがらみが増え、生活拠点を変えるハードルが高くなる。学校、税務署、引っ越しのコスト、様々な手続きを考えると引っ越したくなくなる。でも、今の家は狭すぎる。そうやって探していると、やっぱり今の家からあまり離れたくない。ベストは同じマンションの広い部屋。そうじゃなくても隣とか向かいとかその隣くらいのマンションが空いているといいなぁとなる。そこで検索してみると、ビックリするくらいの値段になっている。

今住んでいる小さな50㎡程度の1SLDKから70-80㎡くらいの3LDKに住み替えたいと思ったとしよう。今のマンションを買った価格と比べてしまうと、今の築浅3LDKは価格が2倍以上になる。3LDKというと、80㎡くらいは欲しいが、80㎡の3LDKはほとんどない。都心のマンションにはそんなゆとりのある広さはない。3LDKは70㎡あればいいほうで、60㎡台に3部屋詰め込んでいる物件も多い。築20年くらいのものだと80㎡台の3LDKもたまにあるかなというくらいである。あと、都心の物件だと辺にラグジュアリー物件があったりして、80-90㎡だと1LDKみたいなパーティー仕様な物件もあったりして、あーもったいない、家族に住まわせてくれと思う。とにかくものが少ない。特にファミリー向けの3LDK以上のもの。だからたまに出てくると全然よさそうじゃないのに値段だけ超絶高い。下がることはないのかもしれない。収入が上がってもそれよりはるかにマンションが値上がりするから変えない。どこかで無理してローン限界まで張って買うのがいいと思うものの、そんなときに限って金融危機とか起きるから怖い。

次の検索条件で探すと、25件(2021年12月1日)
港区、千代田区、新宿区
70㎡以上
3LDK
築10年以内
所有権
タワー(20階以上)

その中で一番安いのはコレ↓

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場所が全然関係ないんだよなぁ。高いなぁ。

山の手線の内側、っていう検索ができればいいんだけど。
例えば、新宿区って検索して価格が安い順に並べると「落合」とか「中井」とか、新宿区の中でも最北西端の物件ばかりになる。でも山手線の外側でも西新宿はギリ見ておきたい。港区も港南とか海岸とかの湾岸沿いは違うなぁ、千代田区も神田のほうは違うなぁ。あとそういえば、検索条件にタワーは必要なかった。そうやってどんどん絞っていくと、ほんとに無い。

安い順に見ていってようやく当てはまるのがコレ↓

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家探しあるあるの一つ「ギリギリ条件に合う物件だいたい2階説」。一階はテラスあったりそれはそれでメリットあったりするけど、2階はなんかアガらない。2階に住んでたこともあるけど、階にこだわらないなら1階のほうがメリット多い気がする。タワマンとかだとそもそも1階に住居なかったりするね。

比較的新しいし、74㎡あって9680万円。信濃町最寄りかもしれないけど、まあつまりは実質的には四谷とか四谷三丁目が生活圏。それで今の相場でこの値段なら悪くないかもなぁ。とはいえ、このウェリス四谷がある場所はこの界隈では最も標高が低いというか、谷底立地なのでどこに行くにしても上り坂。谷底の2階なので、日当たりとか含めて気になる懸念点は結構ありそうだね。

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↑ライオンズ外苑の杜。これもほぼ同じ立地。谷底物件。都心の高級住宅街エリアにも局地的谷底があってやっぱりそこは比較的安くなる。気にしないでメリットととらえて買いに行ける人にはすごくいいと思うけど、残念ながら私はちょっと気になる。外苑感をすごく出すけど、外苑の緑はギリ見えないんじゃないんかな?部屋の場所によるけど。あとやっぱり信濃町という特殊要因はあるよね。信濃町最寄りでも、総武線の線路の北側の外苑東通りと同じ台地にあるとかなり風通しもいいし町は整備されているし、治安は多分いいし(過剰なほど警備員がいたりして)。信濃町固有の要因を気にしないのであれば、駅北側台地エリアは住宅地としてはかなりいいなと思う。一方、駅を南側に急坂を下っていくエリアがある。ここから先は散歩すればわかるけど、ちょっと空気違うなぁ。華やかな都会のエリアからきれいに見えなくなった地帯という感じがする。

不動産検索するだけで面白いなぁ。だから買わなくていいや。



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