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西加奈子さんのくもをさがすの話

西加奈子さんは僕がオードリーの若林さんが好きでして。若林さんと親交があって、だから、知ってるっていうくらい。

なので、正直に話すと西さんの作品は2014年の作品の舞台しか読んだ事がなくて。冷や汗

そんな状況でなんでくもをさがすを手に取って読んでみようってなった理由として、2023年4月20日に放送されたアメトークの読書芸人でヒコロヒーさんが紹介していらっしゃてて、それで興味出て、かつ、どこの本屋さんに行っても平積みされているので、とりあえず買ってみたって言うミーハーな感じです。恥ずかしながら。

読む前は異国の地カナダで癌になってかつ、コロナ禍って言うもう、聞いただけで大変だなぁというか読むだけで気持ちが落ちるかなぁとかそんな事を思っていたんです。

読んだ後の感想としては、全然そんな事なかった。勿論、当事者じゃないと測り得ない事山程あっただろうし、実際、作中に西さんがもういや!となっている様子って出てくるは出てくるんですけど、そう言った事も含めて全て真っ直ぐというか醜い感情とかも含めて全てニュートラルに事実として書いてあるなと少なくとも僕は感じた。

うーんと、僕の語彙力ではうまく表しきれないのが悔しいなぁ。帯にもありますが、病気をやっつけるとかそういった風に捉えてなくて、あくまでも治療として、受け止めていて、そう言った考え方が出来るからこそ、自分を愛せるのかなぁとか思った。だからこそ、生きていると辛い事とかしんどい事そういった事を含めて人生なんだよなも凄い勇気を頂いたというか、元気をもらった。

あと、作中に出てくる西さんの周りの人が皆んな素敵。西さんの人柄が多分、こういった人達を惹き寄せてるんだよなぁ。カナダの人は恩着せがましくないし、あくまでも自分がそうしたいからやりたいっていうのを感じて、それでいてポジティブ。西さんが作中でカナダ人と日本人を表現している下りがあるんですが、それが凄く印象的でした。

気持ちが落ちている時に何度でも読み返したい作品でした。西さんの作品もうちょっと読んでみようと思いました。

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