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「あと2ヶ月で…」に焦ってしまうわたしたち

10月に入ったら、急にあちこちで「今年もあと2ヶ月です!」という文言が目につき始めた。今朝のニュースでも、アナウンサーだったかスタジオのゲストだったかがそう言っていた。

あと2ヶ月、あるいはあと8週間とちょい、あるいはあと約60日。

365日に比べたら約6分の一だ。残りがすごく少ないように思えるし、なんだか焦らなきゃいけないような気がしてくる。

いまから2ヶ月後になにが起きるのだっけ?

2023年が2024年になる。

12月31日が1日1日という表記になる。

それ以外は思いつかない。冬休みといえば前後の数日から一週間くらいも範囲内だし、学校と会社のだいたいは3月末が区切りだ。

全国で一斉に時計の針を一時間巻き戻す、サマータイムみたいな切り替え行事もない。

SNSで何度目かの「あと2ヶ月です!」を見て、ふと立ち止まる。わたしたちはなにに急かされているんだろう。

ときどきこういう風に、自分が目の前の数字に囚われて慌ててしまっているのに気づく。

一日が24時間とか、ひと月が30日とか、9月の次は10月とか、人が勝手に区切って決めたことなのになぁと思う。

空でのんびり流れる雲も、ベランダのサンダルにちょっかいをかけにくるノラ猫も、大きな鉢が世界だと思って泳いでるメダカも、たぶん時間の概念を気に留めてない。

今年はまだなにも達成していないのにと悲しくなったら、本当にそうだっけ? と考えてみる。

9ヶ月ぶんのスケジュール蝶を見直してみると、どこかの週末でイベントに参加していたり、その時期に流行った映画を二本くらいは観ていたりする。

元旦を迎える前に大掃除を済ませなきゃいけなくて焦ったら、本当に大晦日だけでやらなきゃいけないんだっけ? と考えてみる。

念入りにピカピカにする箇所を毎年変える方針にするとか、寒くなる前からちょっとずつ片付けていく方法もある。

ずうっと前だけど、テレビ番組で長寿のお婆ちゃまが「2日寝て2日起きる生活をしている」と話していて、衝撃を受けた。そういうサイクルで調子がいい人もいると初めて知った。

わたしにはわたしのちょうどいい時間軸があるし、あなたにはあなたの心地いい時間軸がある。

急かすまわりの声が大きく聞こえてしまいがちな時は、ひと呼吸いれて、自分の時間軸のことを見てあげたい。

あと2ヶ月で、急がなきゃいけないことが本当に起きるんだっけ。

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