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昼酒

というのは、良くないものらしいですね。
陽のあるうちにお酒を飲むのは、依存の可能性を高めるとかなんとか、聞いた覚えがあります。

25歳から30歳までの5年間、全く飲まなかった期間がありました。
それこそ、この依存の可能性を自分に感じて嫌になって飲まなくなりまして。

別に飲まなくなる前に昼酒の習慣があったわけでもないですが、それをしだす前に止めようと踏ん切りました。

飲んでいた頃は、飲まなきゃ損と思って飲み。
泥酔しないにしても、確実に酔うまでは飲むと自主ノルマを課していた節もありました。
自腹で飲もうがなんだろうが、飲めるまで飲む。
今なら分かる。完全に危ない感じ。
飲める自分が楽しく、誇らしいというか。
飲むことに執念を燃やして頑張る。

当然、要らん頑張りなわけですが、そうして飲酒に頑張った時期がありました。
飲むか?どう飲むか?
飲み始めたら、何を次に飲むかしか考えない。
飲まないという言葉が思いつかなくなり始め、とりあえず酒を止めると決めました。

タバコを吸う者なので、嗜好品をそれだけにする日々を5年間ほど。
酒を止めたことが苦しいとかもなく、タバコも増えずに過ごし。
30歳のある日の仕事帰りにビールを買いたくなって、再び飲酒再開。

別に飲むぞとも思わず、飲もうかなぐらいの意気込みでビール1缶だけ。
それからまた、飲み始めました。
断酒前と違い、つまみは無しで酒とタバコのみ。

ビール1本とタバコ1本。
5年振りだったそれが、もう本当に美味しくて。
ビールだけの味。
それだけで大満足。

飲むことに執念を燃やしていた頃には、ビールの味がどうこうの余裕はなく。
一緒に吸っていたタバコも、スパスパとリズムに乗って吸っていただけ。
そんな流れが頭から消えていたのか、じっくりビールを飲んで、ゆったりタバコを吸う。
そう変わりました。

それからというもの、飲みたくなったら1杯だけ。
それで飲酒をしています。
禁煙はしていないので、タバコもセットのままで。

ビールか、ウィスキーの水割り1杯のどちらか。
タバコ1本をお供にしてそれで終わり。

今のスタイルは、好きなようにしている飲み方。
飲まなきゃ損のプレッシャーもかけず、やりたいようにしているだけ。

たまに飲むだけになって、お酒の質にもこだわれるようにもなりました。
それに、昼酒も楽しめるようになりました。
出先で1杯だけ。
タバコは、禁煙の店が殆どなので無しで。

酒は止めてもいいけど、タバコは無理。
今の私はそんな感じです。
いつかまた、フラリと酒を止める時が来るかもしれません。

その日が来るまでは、1杯と1本で生きていくつもりです。



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