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バイリンガル(あるいはそれ以上)の日本語力

例えば、その人の話す言葉の力に強弱があったとして
明確な言語化の力がある人が発する言葉には強い力を感じる。
イメージで言うと刀だ。いろんな意味で切れる。
程よい長さ。すぐわかる。

言語化が苦手な人の話し方は、イメージで言うと雲だ。
最後まで聞いて、雲間の奥から言いたいことが見えてくるイメージ。
言葉を探すまでに時間がかかり、言葉が少ない場合。
言葉を探すまでに時間はかからないが、話が長く
こちらが理解するまでに時間がかかる場合。
短い場合と長い場合と両方ある。どちらもわかりにくい。
こちら側に察する力が求められる。

ここ数年で、私はあることに気づいた。
日本の友人知人、仕事関係者と日本語で話してみて、
その話し方に明らかに「刀」力を感じる場合、
その人が高い確率でバイリンガル(あるいはそれ以上)
であると後でわかるのだ。

大きな特徴はまず「質問力」
スバっと聞いてくる。必然的に会話がキャッチボールになる。
次の特徴は「オープンさ」
自分の情報を割と初対面でも開示してくる。
そして、最後の特徴は「説明が的確でわかりやすい」
初対面でまだ共通のことが少ない状態でも
相手にとってわかりやすく描写することができる。

先日、仕事関係でお会いしてお話しした方が
上記3点の特徴を全てお持ちだった。
上記の3点でもいろんなレベルがあるが
最上級の「キレッキレ」タイプだった。
ちなみにこの方は四ヶ国語話者だった。

バイリンガル以上である背景も
それぞれの言語の精度も様々なパターンがあるので、
バイリンガル以上は日本語での言語化能力も高いという
公式のようなものは安直には成立しないかもしれない。
それでも彼らの「日本語をどう話すか」と言う部分は
「刀」のようだ。際立つ力を感じる。
思考と言語が極太の回路で繋がっている。
それを表現してみることを躊躇わない堂々たる態度。

私はそう言う「回路」が言語習得の核になるものだと
思っている。もし、あなたにこの回路があれば
多言語話者が見せる学びの「型」に飛び込むことさえ
できれば英会話のマスターはそう難しいことでは無いはずだ。
しかし、この「回路」が母国語である日本語にも無いなら
どうだろう。

バイリンガルかあるいはそれ以上の人が持つ
主だった特徴を挙げてみたが、あなたにそれは
あるだろうか。





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