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最近、どうも愚痴ばかりこぼしている気がするが、
そういうわけでもないのだ。

できるだけ自分の“経験”を共有したいと思っている。

結局人間、時を移して同じようなことをするわけだが、
まあ、こんな事すると、こんな顛末があるよ、という見本を残すということか。

ぼくの場合は、今回挙げた2つの例が2つとも“負債”方向に動いてしまったのだが、一攫千金を狙ったとしても現実はこんなもんだよ、ということが伝われば幸いだ。

人生におけるギャンブルは、たとえ五分五分の確率だったとしても、尽く失敗に向かっているものだ。

「つうこんのいちげき」
ドラクエ好きならすぐに思い浮かぶだろうが、こんな言葉があって、
受けたときは確かに「○○はしんでしまった」となるのだが、
現実には、そんな簡単に死なせてはくれない。

「投資」という仕組みがある。

言うまでもなくピンからキリまでいろいろなレベルがあるが、「ハイリスク・ハイリターン」というククリの中で、持てる資産を最大限活用して増やしていこうという取り組みだ。

日本人は元来、あまり得意としておらず、地道に貯蓄と利子収入を目指した資産運用を好む傾向もあるが、昨今では総理大臣自ら音頭をとり、活性化させようとしている状況だ。

結局お金を勤め先や取引先から労働の対価として得ることに限界を感じ、お金でお金を稼ぐ、という新しい収益の形態を日本国内にも広めなければ、これ以上の富は望めない、というギブアップ宣言に近いものがあるのだろう。

今は、これらの言葉が酷く“陳腐”に響く。

もちろん、“資本”があれば積極的に増やしに行くことには何の問題もないのだが、その姿勢があまりに高じると全てを失ったりと、ひどい目に合うことも覚悟が必要となる。

これがなかなか難しい…。甘い言葉についついその気になって投資話に乗ったりすると、思わず足をすくわれる、なんてことは、別に珍しい話じゃないのだ。

世の中、悪いやつはいくらでもいる。

っというわけで、自分も64年の人生の中で幾度か痛い目にはあってきた。
それほど大金持ちでもないくせに(ないからこそ?)、一攫千金を狙うときがあるからだ。

最初の衝撃は、比較的じわじわとやってきた。
ITバブル真っ盛りの頃、ぼくも多少現金を持っていたもので、なにか良い運用先はないかな~と探していた時のことだ。

以前勤めていた会社を辞め、独立したばかりの時期でもあったので、以前の会社に居た人たちとの交流もまだ多かったため、同じく似たような会社を立ち上げる、という話が舞い込んできたわけだ。

独立して1年位が経っており「得意先」として付き合っていた会社から、「参加しないか」というオファーがあったのだ。

「参加」というのは、いろいろな方法がある。
今普通に考えれば「社員」として参加しないかと聞こえもするが、その当時は「起業して5年で株式上場して、会社売っ飛ばして億万長者!」という時代だったので、この当時の“参加”には「投資」という側面が多かった。

「1株10,000円で100株どう?」
というお誘いだったのだが、多少金を持っていたぼくは、事もあろうに「200株欲しい」と言っちゃったわけだwww。

当時は本当に「5年経って上場すれば10~20倍は普通」の状況で、「あ~、200株あれば家のローンが返し終わっちゃうじゃん」という計算をしていたのだ。

で、その会社からはある程度固定の仕事ももらえたので、一挙両得!というか、まさに自分の最盛期だったかな、と思うくらい稼いでいた(個人事業主で消費税払ってた)。

しかしそこの社長は、仕事が大きく動いていた時分にそれこそいろいろなことに手を出し、果ては大手広告代理店などとも付き合うようになり、次第に収益性が悪化していった。
小さな会社だったので当然人手が足らなくなり、それこそ有象無象をかき集めたため、初期のクオリティが保てなくなり、得意先にも見限られだんだん衰退していった。

最初の2期が赤字だったものの、3~5期までは黒字だった決算が、7期になると大きく赤字を出し始め、9期目についに倒産した。

ある程度内情は掴んでいたが、ぼくも自分の仕事があったので距離を保っていたので、仕事としての被害には合わなかったが、200株の株券は泡と消えた…。

正に、バブルw。

その時はぼくも他の会社に専属で働いていたのだが、上記の社長がぼくに「なんか仕事ないっすか?」と言ってきた時は、返す言葉も無かったのを覚えている。

かくして一回目のジャイアント・インパクトは、じわじわとやってきたから、ある程度の“心の準備”はしていた。

この他にも、初めて買った株(大手自動車メーカー)が、ブラックマンデーのあおりでいきなり半額になったり、勤めていた会社が半年で倒産し、その前後に未収金が発生したりでパニックになったりしたこともある。

勤めていた会社でぼくが発注した広告業務のお金が払えなくなり、代理店の女性社長さんに会議室に監禁?されたりしたこともあったな~。

いろいろ修羅場は潜っているってことで、いいかな?www

そして今回、ぼくにとっては2度めのジャイアント・インパクトはやってきた。

今度は突然に…。

経緯は今は細かく話せないが、結果としてぼくは老後資金の“虎の子”として大事に育てていたお金を、恐らく失ったわけだ。しかも全額キレイになくなったw。

これも、後になってわかったが、“典型的な投資詐欺”(弁護士said)ということだ。
これが、見ず知らずの奴から持ちかけられた話だったら違うのかもしれない。
しかしそうではなかっただけに、受けた衝撃はさらに大きかったのだが、なぜか“怒り”という感情は湧いてこなかった。

とても親しい、親切にしてくれていた人からの仕打ちだった。

正に“兄貴分”だった人で、そのお金がぼくの老後資金であることを十分知っていた人なのだ。

まだ確定ではないが、先の弁護士曰く、遺族が動かなければ一切何も出来ない、とのことで、遺族には大きなリスクが伴うので、恐らく“相続放棄”になると思われる。

いろいろ、思うところはある。
あの時あ~しておけば、この時こ~しておけば、なんて完全に後の祭り。
結局彼を信じてしまった自分に100%責任はあるし、それが彼の手口なのだ。

彼は、きっと「悪い人」なのだ。

しかし、そう見えなかった、というよりむしろ自分のことに親身になってくれる“良い人”と見えちゃったのは、自分の問題だ。

あ~あ、
「オレオレ詐欺」とか、どうしてあんなもんに引っかかるのかな?とか思ってたけど、正に自分が引っかかったわけだ…。

猛烈に悔しいが、なぜか諦めもつく気がするのは、どうしたもんだろう?

そんなわけで、今回は2つの「つうこんのいちげき」を語ってみた。
まあ、所詮“お金”の話だし、人から見れば大した金額でもない。

だから、「まーとはしんでしまった」とはならないのだが、
気分としては「いっそころして」と言いたくもなるwww.

情けなさかな。
自分への憤りもあるだろう。

しかしまあ、こうして生きているのだ。
人はそう簡単には、死ねないものだ…。

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