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幸せは永遠に持続可能か

※この記事はスピーチスクールgoodspeakの最終発表のプレゼン原稿を文字起こししたものです。


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今日は幸せについて
そして幸せは永遠に続くのか?
についてお話ししたいと思います。

私はいまGifttedという
幸福学のコミュニティを主催しています。

幸福学とは幸せ(well-being)について
体系立てられた学問のことです。

このコミュニティでは
「人が幸せであるためには?」を学術的・科学的観点から、仲間と共に学び、実践して探求しています。


なぜそうした活動をしているのか。
なぜ幸せを学ぶことが大切なのか。

これが今日、私が皆さんにお伝えしたいことです。


冒頭に戻ります。
皆さんにお尋ねします。

幸せは永遠に続くと思いますか。

「幸せがずっと続くといいな」という方、
どれくらいいらっしゃいますか。

(挙手)

ありがとうございます。

では
「いま心から幸せに生きられているよ」という方
どれくらいいらっしゃいますか。

(挙手)

ありがとうございます。


一般的に幸せは「そもそも持続しないもの」ととらえられているように思います。

・人生には良いときと悪いときがある。
・良いときは長く続かない。
・良いことの後には必ず悪いことがある。
・良いことがあっても気を引き締めないといけない。

そう考えている人も多いのではないでしょうか。

でも本当にそうでしょうか。
私はこの意見に結構、懐疑的です。

その理由を述べるにあたり
いままであまり発信してこなかった
私の過去を話したいと思います。



私は親の転勤で6歳まで海外で過ごしました。
当時、私が受けた海外教育の中では、自分の意見をしっかり持つこと、個性を伸ばすこと、多様性を認め合うことが評価の対象でした。その結果、日本に帰国してから異文化ギャップに悩みまくります。

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それまで当たり前に評価されていたことが、一転して注意と指摘の対象になりました。たとえば友達の名前を呼び捨てにすること。これは、なれなれしいと嫌われました。たとえば誰よりも早く発言すること。これは協調性がないと叱られました。ストレートに意見を言う私に、影でついたあだ名は「ナイスアドバイザー」。これを知ったときは結構ショックでしたね(笑)

きわめつけは厳しかった母親と、私の趣味や価値観がことごとく合わなかったこと。高校までの門限は17時。スマホは持たせてもらえない。バイトも禁止。母は覚えていないというけれど、私が好きで買った洋服が家に帰ったらゴミ袋に詰められていたこともありました。

話せば喧嘩になるので直接会話することもできなくなり、高校時代は同じ家に住んでいながら交換日記を始めたほどです。続きませんでしたけど。

そして、だんだんと私は、自分の人生における
いろんなことを諦めるようになりました。

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やりたいこと、行きたいところ。そういう自分の望みを持つことが許されないワガママなんじゃないかなと思うようになり、人生全般において無気力になっていきました。心のどこかにずっとやり場のない虚しさと息苦しさがありました。

そして、どんどん負のループから抜け出せなくなり、生きていることが苦しくてつらくて死にたくて、毎日人生が早く終わらないかなと考え続ける学生時代を過ごしました。心を許せる友達も少なくて、自分のことが嫌いすぎて当時の写真が1枚も残っていないほどです。

このままじゃ本気でやばいと思ったのが大学2年生のとき。高校の時に摂食障害になって治らないまま5年が経っていました。そこから抜け出したくて、どうにか幸せになれる方法はないのか?と心理学、哲学、自己啓発など調べては実際にやってみる。そうして仮説検証を繰り返しました。

それから紆余曲折あり、試行錯誤の甲斐もあって、ようやく25歳を境に霧が晴れたように高いレベルで幸せを感じられる状態になったんです。25歳からの私が、現在みなさんが知っているマユコだと思います。自分でも性格を含めて180度別人だなと思うほどです。

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そしてありがたいことに、29歳までのこの4年間は心から幸せを感じられています。しかも、最近はこの状態を死ぬまで続けていけるんじゃないかなという感覚も持てるようになってきました。

ですが、恐らく私のこの29年間のなかには、良いことも悪いこともたくさんあったはずです。

でも私の前半の20年間は心の底から幸せということはできませんでした。そしてここ数年は、心の底から幸せだと自信を持って言うことができます。


もし幸せが長く続くものでないのだとしたら、
私はこの現象に説明ができません。

私は自分が変わることができた経験をもとに、
より多くの人の役に立てたらと思うようになりました。

そして、私は幸福学に出会いました。

幸福学では、幸せが永遠に持続可能なことは科学的に証明されていることを知りました。

そのうえで「人が幸せになりにくいのは、持続可能な幸せを構成する要素を知らないために、誤った方法で幸せになろうとしてしまうから」ということも理解しました。

・仕事で出世や昇進すること
・ダイエットに成功すること
・イケメンや美女とデートすること
・SNSのフォロワーさんやいいねの数が増えること
・お金やほしいもの、社会的地位が得られること

これらは短期間のささやかな幸せを得ることはできるけれど、永遠に持続可能な幸福感をもたらさないことが、研究によりわかってきています。

ではなにが持続可能な幸せをもたらすのか。

たとえばそれは

・成長しようと何かにチャレンジをすること
・ありのままの自分を認めること
・感謝することで得られる他者とのつながり

このように持続可能な幸せをもたらすものは物質的なものではなく、目に見えないココロに関するものがほとんどです。

私たちが電波というものを知っているからスマホが使えるように、目に見えないものは知らなければ使うことができません。

やみくもに行動したおかげで、私はたまたま負のループを抜け出すことができました。でも、そこにたどり着くまでに8年間もかかりました。

もし、もっと早く幸福学に出会えていたら、
もっと早く幸せな生き方ができていたかもしれません。


科学で説明できることには再現性があります。

私はここに幸福(=well-being)を
学ぶ意義があると考えています。

私はこれからも幸せのメカニズムについて学び続け、
私に関わる人たちが持続可能な幸せを手に入れる
そうしたサポートをしていきたいと考えています。

今日の話を聞いた皆さんが、少しでも
幸せを学ぶことに興味を持ってくれたら嬉しいです。


さて、最後にあらためてお聞かせください。
幸せは永遠に続くものだと思いますか。


私はこの問いに
YESと胸を張って答えることができます。


ご清聴ありがとうございました。

END

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