臨床心理士による放課後等デイサービスへのコンサルテーション2
前回の続き
障害児支援のニーズの高まりとともに、障害児通所支援事業所の数が急増した。
数が増えたのは良いけれど、障害児通所支援事業所の質の低下が問題となっている。
そのような現状を踏まえ、各事業所の支援の質の向上を目的とした動きが、各所で出始めている。
事業所スタッフの発達支援に関する知識やスキルを高めることで、子どもたちと上手く関われるようになり、良好な関係が築けるようになる。
そうすれば、スタッフは障害児支援の仕事にやりがいを見出すことができる。
障害児支援の仕事にやりがいを持ちながら長く携わることができるようになれば、事業所の中に知識やスキルを持った障害児支援の経験者が増え、事業所全体の質も高まることになる。
そのような良い循環を目指した取り組みが始まっているのである。
例えば、発達障害者支援センターが各都道府県に置かれ、その役割の一つに事業所に対するコンサルテーションが位置付けられたことは、事業所の質の向上を目的とした取り組みのひとつである。
各自治体の発達支援の中核を担う役割の児童発達支援センターも、各事業所に対して研修を行ったり、見学を受け入れたりなどして、自治体全体の発達支援の質の向上に寄与する動きをしているところもある。
また、自治体によっては、事業所の質の向上を目的とした施設を県費や市費で運営しているところもある。
これも、市民や県民の発達支援のニーズの高まりに答えて始まった動きである。
量的な支援が確保され、次は質を高めようという局面に差し掛かったということである。
そのような世の中の動きに合わせて、事業所のコンサルテーションに関する研究も増えてきている。
次回へつづく。
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