一年終わり。
noteに記事を投稿するのは、8月25日ぶりらしいので、秋学期の間丸々更新をサボってしまっていたことになる。「継続力のなさ」が如実に出ている。とにかく、この記事を書いている現在は、明日飛行機に乗って日本に一時帰国するというタイミングである。いい機会なので1年間どう過ごしたか振り返ってみると、ベタだけども、「1年経つのがとても早かった」ということに尽きる。
秋学期は、留学して初めての学期だった春学期よりも2.5倍くらいやることが多かった気がする。春学期は、日本の大学から編入できる単位に限りがあり、基礎的な授業でも単位が入学前には認められていないものがあったので、それらを潰すために比較的簡単な授業を取っていた。しかし、秋学期は授業としての難易度が上がったうえに、卒業までの単位取得数を考えると、5クラス(通常は4クラス履修する)取らなければならなかった。
さらに、春学期の授業の成績は良かったのだが、あまりにも勉強に時間を使いすぎているような気がして、「どうせアメリカの大学に留学できているのだから、もっと勉強以外に(もちろん十分な勉強時間を確保した上でだけど)やるべきことがあるんじゃないか?という反省があった。
例えば、春学期は周りの留学生が週末ロサンゼルス観光に行っている間や、金曜の夜にパーティをしている間も、自分は校内で勉強していた。
そこで、秋学期は「毎週金・土どちらかの夜は必ずパーティに行く」ということを自分に課した。そもそも社交性に難がある性格なので、その矯正として「知らない人間に話しかけるための最適な場所で、話しかけることに慣れる」という目的もあった。
「この時間は勉強をしない」と決めると、他の時間に集中してやるようになったり、深夜まで勉強をするようになったりと、やらなければいけないことはやるようになるもので、実際どうにかなった。
しかし、それだけでなく、秋学期というのは、来年の夏のインターンシップに向けて準備をし、面接を受ける時期でもあるので、その対策もしなければならなかった。正直、夏休み中1人で生活しながら、「英語学習」の一環としてキャンパス内の寮に滞在しているイタリア人高校生たちが使用したバスタオルやシーツを全て回収し、レンタル業者に返却するために仕分けをするというアルバイトを9時から5時まで毎日する生活は、なかなか精神的に厳しいものがあった。
バイト中も、それ以外の時間も、誰もが名を知っているような企業でインターンをしている知り合いの夏休みの密度と、自分のそれを比較して、「なんでせっかく自分の望んだ場所に来させてもらったのに、このままでいいのか?」という不安と焦りが常に襲ってきた。だから「絶対に来年はこれを繰り返さない」と自分を鼓舞させている。しかし、来夏のインターンシップを確保できていない現状で、不安と焦りは今もこびり付いている。
募集企業に「欲しい」と思われるために、面接で求められる専門的な知識であったり、自分の過去についての話であったりを準備していかなければいけない。「自分なりに」やってはいるけれども「企業分析をすることが人生で一番楽しい」という学生や、「毎日株価のチャートを見ることが大好きで、ブロックチェーン技術について目を輝かせながら語る」今年の9月に入学したばかりの学生を見ると「自分がこれから追いつくことは無理なんじゃないか」とめちゃくちゃ弱気になるというか、存在している意味がわからなくなる。
ただ、それで諦めたら、これから先諦め続けて生きていくことになりそうなので、底辺でもいいからやるべきことをやる、と自分に言い聞かせながらどうにか過ごしている。
学生が学校の基金の一部を株式運用している金融クラブ、というものに入っているのだが、自分と同じ3年生は、基本的に「幹部」として新しく入ったメンバーたちに対するワークショップの資料作成や、グループ長として「投資するか否かの判断」をしている。方や自分は、「1〜2年生と一緒にワークショップを受ける側」であり、その理解度も、どうにか追いついているという状態だ。
週に2回のミーティングで、幹部の人たちの知識の豊富さや頭の良さに圧倒される。そして何より、「今年の夏にOOという投資銀行でインターンをして、リターンオファーを得たので卒業後はそこに勤めます」というような人たちばかりで、劣等感を刺激される。
授業を日々こなしていくことは大前提としてあって、プラスαで就職に向けた準備をしていかなければならないという状況。
ローカルの学生に比べれば、各授業の理解スピードも遅く、課題の作業スピードも遅い。
金融クラブのミーティングでは、「自分がどれだけ準備しても、何も貢献できていない」という不甲斐なさとキャパシティのなさに毎ミーティングごとに絶望する。
パーティで誰かに話しかけたくても話しかけられない自分の勇気のなさと、それをどうにか覆い隠すために「グループで話していて忙しそうだったから」とか「スマホを見ていたから」とか刹那的に自己防衛のための理由を考えてしまう自分が嫌になる。
でも、だからこそめちゃくちゃ面白い。
日本の大学で、怒られるのが怖くて新しいことにチャレンジできないまま、お山の大将的な感覚でできることしかしていないだけで「成績が良くてすごいね、英語ができてすごいね」と言われる状況に陥っている自分に不満を抱きながら、でも「褒められることによる快楽・優越感」をどこかで感じている、というところよりははるかに良い環境にいさせてもらっている。
「2年あるから…」とどこか散漫に過ごしてしまった時間が、この1年を振り返ると少なからずあった。日本に一時的に戻ることで、もう一度「留学できている時間の大切さ」を捉え直して、面白く過ごしたい。
未だに後悔と反省ばかりだけれども、自分が選んだ選択肢を正解にしなければ、と思う、一時帰国前の私です。
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