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反差別デモから見る、フィンランドの人種差別の現状

※ヘルシンギサノマット紙の記事を要約して引用
ヘルシンキで数千人の反差別デモ
副首相・財務大臣リーッカプッラの辞任を求める

・19日朝8時前後、国会議事堂前に3000人から5000人の参加者が集まる
・参加者はTwitterの呼びかけで集まった
・フィンランド在住の移民などがマイクで人種差別についてスピーチ

ヘルシンキ新聞のインタビュー
フィンランド在住歴40年のサルム・アブドゥルラフマン氏
「フィンランドで長年人種差別で非難されてきた」
「メディアは、PS党の人種差別についてまったく取り上げていない」
「議会に極右の人種差別主義政党があるとようやく大声で言えるようになった今、すべての国民が街頭に来てそれについて騒ぐべきだ」

デモに参加したフィンランド人ミンナ・ライティネン氏
「人種差別問題に取り組まないといけないのは私たち白人だ」
「私達白人によって引き起こされた人種差別で、白人以外の人々がそれに苦しんでいる」
「権力者に責任を求めなければならない」

デモに参加したフィンランド人ニーア・ヌカリネン氏
「リーッカ・プッラ氏が(差別主義者の)ユッシ・ハラアホ氏のブログ上で発見されたことを踏まえて、PS党が政府の中にいる事に反対するようになった」
「政府における公然とした人種差別に反対する」

警察の発表では、デモは個人により組織され平和的に行われたという

元記事
https://www.hs.fi/kaupunki/art-2000009729494.html

火種はもちろんPS党リーッカプッラ氏
15年前にプッラ氏がコメントしたと思われるブログのコメント内容が、人種差別表現が使われていると大問題になっている件
参加者は”ihan vittu oikeesti(マジクソマ○コ)”などと過激な表現で書かれたプラカードを掲げ、プッラ氏の辞任を求めたそうです

記事のコメント欄のコメント
A「素晴らしいことに、多くの人が人種差別に反対している」
B「ヘルシンキ住民の参加者は 1 パーセント未満です」
C「それを軽視しようとするのは無意味です。フィンランドではこれほど大規模なデモはかつてなかった。」
D「(デモは突発的で)誰もそんなデモが起こることを知らなかった。フランスのように、本格化すると毎晩デモが続くだろう」

一方で、新聞のコメント欄にはプッラ氏擁護派のコメントも
警察の発表では市民が自発的に行ったというが、これはそうではない
左翼は自分で足を撃つような自演だ
アメリカのトランプのように間違った情報でデモを煽っている
フィンランドでこのような事が起きてはならない
メディアの責任が問われている

関連ニュースとして、昨日は政権各党の青年部の意見が記事になっていましたね
https://twitter.com/marony38/status/1681415602882134032?s=20

元は、前PS党の議長でありフィンランドで反移民を扇動するけん引役ともいわれるユッシ・ハラアホ氏のブログに、15年前にプッラ氏が差別的な書き込みしていたという事

さて、大体の状況と背景は大体こんな感じです。以下、私の個人的な見解ですが、興味のある方はどうぞ。

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