めずらしく韓国の一般家庭の事情を垣間見た『はちどり』
【基本情報】
原題:벌새
英題:House of Hummingbird
製作年:2018年
製作国:韓国・アメリカ合作
⠀ 配給:アニモプロデュース
【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:53/80
⠀ 感動😭:★★★☆☆
切ない🥺:★★★☆☆
⠀ 青春🌸:★★★☆☆
【ストーリー】
1994年、ソウル。5人家族で集合団地に暮らす14歳のウニ(パク・ジフ)は、学校に馴染めず、 別の学校に通う女友達と遊んだり、男子学生やウニに想いを寄せる後輩女子とデートをしたりしていた。
両親は小さな餅屋を切り盛りしており、あまり子供たちにかまってやれないため、兄は親からの期待の鬱憤をウニへの暴力で晴らし、姉は毎晩のように恋人と遊び呆けており、ウニ自身は孤独な思いを抱えていた。
ある日、ウニの通っていた漢文塾に女性教師のヨンジ(キム・セビョク)がやってくる。ウニは自分の話を聞いてくれる彼女に次第に心を開いていき、唯一信頼できる大人だと思っていた。
そんなある人、ソンス大橋崩落事故が起こる。家族が巻き込まれたかもしれないと不安になるウニだが、ほどなくして彼女のもとにヨンジから一通の手紙と小包が届く。
【感想】
初TOHOシネマズ池袋での鑑賞でした。できたばかりで、スタッフさんに活気があったのがよかったです。
さて、この映画ですが、めずらしい韓国映画だなと感じました。まあ、今までそんなに韓国映画を観てきたわけじゃないんですけど、大体アクションが派手だったり、情熱的な恋愛モノてだったりで、そのぶっとんだ設定や人間関係を楽しむことが多かったんですよ。
それらと比べると、今作はまったく違う雰囲気です。韓国の一般家庭の日常(いや、一般家庭じゃないかもしれませんが。。。)と、主人公の思春期で揺れ動きやすい心情を描いていて、韓国映画というより日本映画に近い印象でした。
主人公の子がすごく肌がキレイでかわいいんですが、まだ中学二年生ですからね、ちょっと悪さしたり、友達や異性との付き合いがうまくいかなかったりする中で、親よりは若い年上の大人に頼りたくなったりっていう、多くの人が「自分にもこういうときがあったなー」って思うような光景が広がっていくので、過去の自分と重ね合わせて共感はしやすいと思います。まさに、ティーンエイジャーの成長物語って感じで。
ただ、国は違うのに、あんまり日本と変わらない状況なので、韓国映画でよく感じるような“非日常”という点ではインパクトが弱いかもしれません。
また、どこかのサイトで「男性が優位な社会で鬱屈した思いを抱える少女が―」みたいに書かれていましたが、僕が観た限りだと、別にこの映画で“男性が優位な社会”ってのは感じませんでした。もしかしたら、僕が男だから意識できなかったっていう可能性もなくはないですが。。。
確かに、父親が偉そうだったり、兄が暴力を振るっていたりってのはありましたが、かといって女性陣がそれに屈しているようなことはなく、単に家族喧嘩と捉えれば、特別に男性が優位ってわけでもないと思うんですよね(不快に思った女性の方がいたら申し訳ありません)。
でも、気になるところと言えばそれぐらいで、僕は世間の評価ほどずば抜けて面白いとは思えませんでしたが、思春期の女の子が成長していく過程は心がしんみりします。
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