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もはやスプラッターコメディだった『ザ・ハント』

【基本情報】

 原題:The Hunt
製作年:2020年
製作国:アメリカ
 配給:東宝東和

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:57/161
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★★☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】

広大な森の中で目を覚ました12人の男女。そこがどこなのか、どうやってそこに来たのか、誰にもわからない。口には猿ぐつわをされており、まともに話すことすらできない。

目の前には巨大な木箱があり、恐る恐る開けてみると、中には1匹のブタと多数の武器が収められていた。すると突然、周囲に銃声が鳴り響く。何者かに命を狙われることがわかった彼らは、目の前の武器を手に取り、逃げ惑う。

やがて、彼らはネット上の噂に過ぎないと思われていた、セレブが娯楽目的で一般市民を狩る「マナーゲート」と呼ばれる"人間狩り計画"が実在することを知る。

絶望的な状況の中、狩られる側の人間であるクリステル(ベティ・ギルピン)が思わぬ反撃に出たことで、事態は予想外の方向へと動き始める。

【感想】

こんな豚のポスターじゃどんな映画なのかまったくわからないですよね。僕もそうでした。でも、あのドナルド・トランプの怒りを買ったという話もあるかなりいわくつきってことだったので、怖いもの見たさで鑑賞したんですが、、、「待ってた!こういうの待ってたよ!!」っていうぐらいには僕は好きでしたね。もう、人が面白いぐらい景気よくポップに死んでいく映画で(笑)

いや、こう言うとやべーやつだと思われそうですが、決して僕は精神異常者とかサイコパスではありません。単に洋画でたまにあるこういうホラー寄りでないちょっとノリで死んじゃうようなスプラッター系の映画が嫌いじゃないだけです(『ファイナル・デスティネーション』みたいにねw)。

この映画にいろいろ期待してはいけません。濃厚なストーリーとか唸るような人間ドラマとか、そんなものは一切ないです。ただ、本来忌み嫌うべき"死"をエンターテインメントにしちゃってるノリの軽さだけですね、あるのは。なので、頭使わずに感覚だけで観れるところが推しです(笑)

もう気づいたら流血するわ、体まっぷたつになってるわ、爆弾で木っ端みじんになってるわで、その突拍子もないタイミングと、雑な死に方がB級感あってツボります。

とはいえ、一応設定はありますよ?このセレブたちはリベラル派で、保守的な思想を持ったり、ネット上でそういった意見を述べている一般市民を見つけては誘拐して殺戮ゲームの対象にします。いくつかネット上の記事を拝見するに、上級市民 vs 一般市民、リベラル派 vs 保守派、ネット上にはびこる陰謀論など現代的なテーマを組み込んでいるってなってるんですけど、正直、映画観ただけじゃほとんどわかりません(笑)アメリカ社会の風刺とも言われてますが、別にアメリカ社会に住んでいない身からしたら、ただ人が景気よくポップに死にまくっていく映画でしかないです(笑)

で、この物語の主人公(主人公なのにメッチャ登場遅いんですがw)のクリスタルが元々軍隊にいたとかなんとかでチートレベルに強いんですよ!銃の扱いから格闘までなんでもござれな上に、容赦ない性格だからちょっとでも怪しい人がいたら殺すんです。悪・即・斬っていうw

終盤もラスボスと激しいアクションを繰り広げるんですが、これが想像以上にド派手で、今年観た実写映画の中では、『イップ・マン 完結』に次いで興奮するぐらいでした。

しかし、ですよ。
これ、一般市民にも武器を持たせてしまうから、セレブたちも危険な目に遭うんですよね。どうせなら一般市民同士で戦わせるバトル・ロワイアル形式にするか、もっと狭いところに閉じ込めて少しずつ苦しめていけばいいと思うんですが(笑)

スプラッターがダメな人は観れないと思いますが、そういうのが大丈夫なら、スカッとすると映画だと思います。


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