"水"がすごすぎた『ラーヤと龍の王国』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:1/38👑
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★★★★★★★
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★★
【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ディズニー
アクション
RPG
ドラゴン
剣術
体術
【あらすじ】
その昔、この王国は聖なる龍たちに守られ、人々は平和に暮らしていた。しかし、邪悪な魔物が現れ、龍たちは自らを犠牲にして王国を守ったが、残された人々はそのときに使われた"龍の石"を巡って争う羽目に。その争いが元で世界は分断されてしまう。
それから500年。再び世界をひとつにして平和を作ろうと、ハートの国の長ベンジャが各国の代表を招集。だが、信じる心を失った人々は、ハートの国に祭られている"龍の石"を取り合い、そのはずみで割ってしまう。その結果、再び魔物が現れ、次々に人々が石にされていく。
ベンジャの娘ラーヤは救いを求め、遠い昔に姿を消した最後の龍・シスーを蘇らせるも、すでにシスーの魔力は失われていた。「龍の石があれば魔力を取り戻せる」という言葉を信じ、シスーと共に旅に出るラーヤ。
果たして彼女たちは世界の平和を取り戻すことができるのだろうか。
【感想】
ディズニー長編アニメーション映画第59作目。なんか、久しぶりに「映画観た~」って感じました。いや、これで今年38本目なんですけど、いわゆる"エンタメ超大作"を久しぶりに映画館で観た気がしました。それぐらい壮大で、笑いと涙をうまく混ぜ込んだ面白い映画だったんです。
「信じ合う心が大事」っていうテーマはオーソドックスだし、そこはもう新鮮さはないんですけど、それを感動的に仕上げてくるんですよね。いやね、安定のディズニーパイセンですしね?ディズニー好きからしたら、そりゃ評価高くなりますよ。いいんです、そこは独断と偏見で。
ラーヤがね、自らが一歩踏み出して、信じ合うことの大切さをまわりに伝えていく姿が、まさに傷つくことを恐れずに先陣を切って突き進んでいく理想的なリーダーっていう感じがして、とてもかっこよかったです。
ただ、今回の映画は過去のディズニー作品と比べて、以下の点で、異色というか、いつもと違う作風だったんですよね。
◆世界観がザ・アジア
→作品全体がここまでアジアなのって、『ムーラン』以来じゃないでしょう
か?東南アジア感すごいです。
◆超絶バトルアクション
→ディズニーでここまで殴る蹴るってめずらしいですよ。『アナ雪2』みたい
に「結果ドラゴンボールだったよね」ではなく、最初っから剣術と体術を
駆使した闘いが基本なのがめずらしかったです。
◆世界を救う
→ディズニー映画って主人公を取り巻く小さな世界をどうにかするっていう
パターンが多いんですけど、今回は世界全体を救うことにつながってます
から。
◆歌に頼らない
→ディズニーお決まりのミュージカル感ゼロです。逆に、歌なしでここまで
やれるのはすごいと感じました。
で、話の流れは完全に日本のRPGなんですよ。割れた"龍の石"の欠片を集めるために各国を巡り、そこで仲間を作って、また次の目的地へ移動するっていう。
よくそれが2時間で収まるなって思いますが、気持ちいいぐらいにテンポよく進むんですよ。しかも、個性的なキャラのおかげで笑いが絶えないし、各国のエピソードも薄くならず、充分に堪能できるから、構成がさすがすぎるなって。
エンドクレジット観るとわかるんですが、ストーリーに関わってるスタッフが30人以上いるんですよね。日本の映画だと脚本って1人~2人ぐらいだから、数が違いすぎます。どちらがいいって話ではありませんが、まさに英知の結集って感じがしますね(まあ、日本の方もクレジットがないだけで、実際はもっと多くの人がストーリー考えているかもしれませんけど)。
こういうわかりやすい設定と、うまいストーリー構成のおかげで、この映画、すごく面白い作品に仕上がっているんですが、もうひとつ個人的に注目したのが"水"です。H2O。
シスーって泳ぎが得意な龍って設定なんですが、とにかく水の表現がリアルすぎるんですよ。当然全部CGですよ?なのに、水の流れや水面の光加減、水しぶきなど、そのどれもが本物かなって思うほどのクオリティで。映画館の大きなスクリーンで観ると、より一層わかりますよ、水のすごさ。
あと、メインキャラの声を、ほとんどがアジア系の俳優が担当してるってのも、特筆したい点なんですよね。やっぱり映画の世界観と合わせているんでしょうか。中でも、オークワフィナの声がわかりやすすぎます(笑)洋画のアニメって、有名な俳優さんでも声だけで判別するのってなかなかできないんですが、オークワフィナだけはあのちょっとハスキーな声が特徴的なので、すぐわかります(笑)
実は本作、映画館での上映と同時にディズニープラスでも視聴できるんですよ。できるんですが、、、僕は映画館で観て欲しい。。。あの壮大な世界観と水の映像表現、これはもう大きなスクリーンで観ていただきたいです。。。
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