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完全にキャラ勝ちな『デッド・ドント・ダイ』

【基本情報】

 原題:The Dead Don't Die
製作年:2019年
製作国:スウェーデン・アメリカ合作
 配給:ロングライド

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:38/58
⠀ 笑い😂:★★★☆☆
⠀ グロ🤮:★★☆☆☆
ゾンビ🧟‍♂️:★★★☆☆

【どんな映画?】

パニック感がほぼないゾンビ映画といったところでしょうか。
とある町にゾンビが大量発生して、それに対抗する3人の警察官の話です。
ゆったりめのテンポなので、お茶の間で茶をすすりながら飲むのに適しているかもしれません(笑)

【感想】

正直、設定が謎でした。
いろんな要素を取り入れようとしたものの、そのどれもが中途半端に終わってしまった感じがして、ちょっともったいあいなあと思います。

大体ゾンビ映画ってウィルス感染ってパターンが多いですが、今回は極地で行われている水圧破砕工事の影響で地球の地軸が傾き、それによって死者が甦るようになったとか。その工事からしてよくわからないんですけど、まあ、そういう設定だと。

他にも、「冒頭に出てきた森に住んでるおっさんって結局何だったの?」とか、「ティルダ・スウィントンって結局何者?」とか、「アダム・ドライバーのメタフィクション的なセリフは何?」など、いろいろ疑問に残るところは多いです。

ですが、その物語の謎さは、個人的にはキャラクターでカバーされていると感じました。

やっぱり、アダム・ドライバーの存在は大きいです。
僕が『スター・ウォーズ』ファンというのもありますが、昨年12月にカイロ・レンを演じた彼が、『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』に引き続き、またもやコメディなキャラを演じていて、カイロ・レンと180度違う役どころに笑ってしまいます(笑)

『スター・ウォーズ』に出た俳優は、その他の作品でほとんど見かけないことが昔はありましたけど、彼に関しては大丈夫そうですね(笑)

しかし、彼以上に存在感を放っていたのがティルダ・スウィントンです。
役としては謎しかないのですが、中二心をくすぐるクールな風貌に、日本刀でスパスパゾンビを斬り倒していくシーンは本当にかっこいい。。。日本刀が似合う外人でトップクラスに入りますね。さすが、エンシェント・ワン。

今作は、ゾンビ映画ではあるものの、怖さやグロさはほとんどなく、むしろ笑えるシーンが多いので、ホラー嫌いな人でも安心して観れると思います。特に、昔の映画に関するセリフもちょこちょこあるので、映画好きならなおさら楽しめるかもしれません。

しかし、面白いですよね、ゾンビって。ホラー映画の象徴のはずなのに、いじられキャラとしての側面も持っていて、コメディにもなりえるっていう独特のポジションを築いているなと思います。


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