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スーパーヒーロー映画の中で一番おバカでスプラッターでカオスだった『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:5/165
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★★★★★★
      映像:★★★★★★★★★★
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★★★★★★★

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】

アクション
コメディ
スプラッター
DC
スーサイド・スクワッド
ハーレイ・クイン

【あらすじ】

政府職員のアマンダ・ウォラー(ヴィオラ・デイヴィス)は、14人の終身刑となった受刑者たちに、減刑と引き換えにある任務を与えた。それは「スターフィッシュ計画」と呼ばれる秘密の実験を行っているナチス時代の研究所ヨトゥンヘイムを破壊すること。

引き受けたのは強烈な個性を持った悪党たち。ジョーカーと別れて彼氏募集中の身になり、ますますクレイジーになったハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)。最強スナイパーのブラッドスポート(イドリス・エルバ)。
水玉を飛ばし、まわりがみんな母親に見えてしまうポルカドットマン(デヴィッド・ダストマルチャン)。平和のためには暴力もいとわないという矛盾な生き様のピース・メイカー(ジョン・シナ)。ネズミを操って戦うラットキャッチャー2(ダニエラ・メルシオール)。そして、食欲意外に興味のないサメと人間のハーフであるキング・シャーク(シルヴェスター・スタローン)。

果たして彼らは、決死のミッションを成功させることができるのか。

【感想】

DCエクステンデッド・ユニバース第11作目。2016年に公開された『スーサイド・スクワッド』の続編、、、ではなくリブートでもないみたいなんですよね。単に“ジェームズ・ガンのスーサイド・スクワッド”ということらしいのですが、、、作品のポジションは正直ややこしいですね(笑)

<振り切りまくった世界観が大正解>

いろんな悪党キャラが集結して減刑と引き換えに無理ゲーなミッションに挑むってのは2016年版といっしょなんですけどね、圧倒的にこっちの方が面白いんですよ。理由はいろいろ振り切ってるからです。ジェームズ・ガン監督は天才ですよ。世界観の構築が秀逸すぎて、今年一番笑った映画かもしれないです(笑)

2016年版も当時はそれなりに面白く感じたんですけど、今作の予習のために再度観たんですよ。それで思ったのが、これはヒーローを悪党に置き換えてるだけだなって。だから、変にかっこよく見せようとして、ジョーカーとハーレイ・クインばかりが目立ち、頭数が多いだけで地味に終わってしまった印象でした。

ところが、です。今作はR15+指定ってこともあって、もうやりたい放題なんですよ。もうスプラッター映画ってぐらいに人がグッチャグチャ死んでいくんですよ。顔は吹っ飛ぶし、頭は割れるし、体は引きちぎれるし、血もブッシャー!内臓もドッパーン!って、面白いぐらいに死んでいきます。それをテンポよく軽快なリズムに乗せてやるから、グロさよりもポップさが感じられて、ある意味清々しいんです。元々悪党の集まりなんだし、それぐらいやっても不自然ではないですしね(笑)「なんだかよくわからないけど、とにかくぶっ飛んでる」、まさにそんな印象ですし、それがピッタリな作品でした。

<映えすぎるハーレイ・クイン>

この映画、出てくるキャラクターの数は多いですが、みんなそれぞれきちんと見せ場もあって、そこが2016年版と大きな違いだと思うんですが、やっぱり姉さんはやってくれますよ!ハーレイ・クインが赤いドレスを身にまとって、敵をグッチャグチャにぶっ殺しまくるのがすごく映えてて!しかも、彼女だけ攻撃がヒットした瞬間、血の代わりに花びらが出るっていう演出なんですよ!あれだけ人が死にまくっていく中で、ひとりだけ画面を花びらでいっぱいにする対比がとても強烈でしたね。

<終盤に感じるノスタルジー>

そんな悪党が大暴れする映画なんですけど、終盤は巨大怪獣とのバトルなんですよ。その展開もなかなかにカオスなんですけど、そいつが街で大暴れして建物を破壊しまくり、それから逃げ惑う人々ってのが、昔の日本の特撮モノを観ているかのようで、懐かしい気持ちを覚えたんですよね。しかも、その巨大怪獣ってのが、なんともB級感満載で、そこもまたノスタルジーに浸れるポイントでした!

<天才すぎるジェームズ・ガン監督>

これはもう監督の手腕が神がかってますよ。だって、これだけのキャラクターを登場させながら、それぞれのよさを引き出し、人が死にまくっているグロさの中でも笑いを忘れず、最後に巨大怪獣とのバトルに持っていくというカオスな展開ですから。

でも、今回一番よかったのはやっぱりキャラクターの描き方だと思うんですよね。変にかっこつけたりせず、「あいつならこうするだろう」っていう各キャラクターの持ち味を存分に発揮させたのがよかったんだと思います。だから、けっこうあっさり死んじゃう人なんかもいたりして(笑)あんな展開、彼にしかできないんじゃないですかね。。。それに、彼はこの作品に加えて、マーベルの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3(仮)』も作ってますからね。。。才能とバイタリティに溢れすぎていて嫉妬しますわ。。。(笑)

<その他>

昨日観た『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』もそうだったんですけど、ここにきてDC作品がすごくよくなってるんですよね!それだけに惜しいです。。。ユニバースに注力しないのが。。。まあ、だからこそここまで面白くできるのかもしれませんが。いやー、この映画は観て欲しいですね。とにかくぶっ飛んでるのがウリです。こんな振り切った映画、ハリウッド映画の中でも、ジェームズ・ガン監督だからこそだと思いますよ!

ちなみに、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で敵役として出ているジョン・シナが今作でも"光る便座"で出ています(笑)


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