見出し画像

映えるスイーツがスクリーンを彩る『ノッティングヒルの洋菓子店』

【基本情報】

 原題:Love Sarah
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:アルバトロス・フィルム

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:125/189
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】

舞台はロンドンのノッティングヒル。名店で修行を積んだパティシエのサラ(キャンディス・ブラウン)と親友のイザベラ(シェリー・コン)は、長年の夢だった自分たちの店をオープンすることに。

しかし、事故でサラが急死。夢をあきらめきれないイザベラとサラの娘クラリッサ(シャノン・ターベット)は、絶縁していたサラの母ミミ(セリアイムリー)を巻き込んで、パティシエ不在のまま開店に向けて走り出す。

そんな3人の前に現れたのは、ミシュラン二つ星のレストランで活躍するスターシェフのマシュー(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)。20年前、ガールフレンドだったサラから逃げた過去を持つ彼は、償いの意味も込めてパティシエに応募してきたのだ。

それぞれの想いを抱えた4人は、果たしてサラの夢を叶えることができるのか。

【感想】

『エイブのキッチンストーリー』に次ぐ腹ペコ映画です。ただ、今回はスイーツ。ロンドンの有名デリ「オットレンギ」全面監修の下、観ているだけでお腹が鳴りそうなおいしい焼き菓子やケーキの数々がスクリーンを彩ります。

一応ですね、「何かしらつながりがあるかも?」と思って、この映画を観る前に、今さらながら初めて『ノッティングヒルの恋人』を観たんですが、何もなかったですね(笑)ただ、舞台となる街が同じっていうだけで。

その『ノッティングヒルの恋人』のイメージが強いせいか、感動ストーリーを期待したんですけど、正直、お話自体はけっこう淡々としてました。いや、原題が"Love Sarah"なのに、邦題を『ノッティングヒルの洋菓子店』にしたのは絶対狙ってると思いますが、ちょっと名前負けしてしまっている印象。

ただ、感動はしないものの、すごく前向きなところがいいなと思いまして。親友の死をきっかけに、その母親と娘と元カレを巻き込んで、彼女の夢を叶えようとする姿勢は、死を暗いネタで終わらせるのではなく、そこを出発点として未来に向かって前進してくようで、非常に希望が持てる話です。

でも、やっぱり一番の見どころは、おいしそうなお菓子たちですね。ベーカリーってパン屋のイメージが強いから、てっきり食パンとか総菜パンもあるのかと思ったんですが、ここでは甘い焼き菓子やケーキがメインです。ロンドンは行ったことがないからわからないのですが、そんなに多国籍なんですかね?いろんな国の故郷のお菓子を扱って、多くの人に幸せと笑顔を届けるお店の姿は、ロンドンの街並みと相まってすごく"映え"てました。

ちょっと不思議だったのは、日本人の客も出ていたんですけど、故郷のお菓子を聞かれたときに、「抹茶ミルクレープケーキ」って答えてたんですね。
「え?本当?」って思っちゃいました。むしろ、和菓子の方が故郷のお菓子な気もしますが、、、まあ洋菓子店に和菓子はないか。とりあえず、抹茶入れとけ感強かったですけど(笑)

ちなみに、演じていた方の見た目からして、「絶対日本人じゃないだろ」って思ってエンドクレジット観たら、ちゃんと日本人の役者さんでした(笑)あんまり日本では見ないようなメイクや髪型だったので、欧米における日本人のイメージって、こういうアジアンビューティー的な感じになるんでしょうね。

甘いお菓子と希望にあふれた本作は、今放映されている『この恋あたためますか』っていうコンビニスイーツを題材にしたドラマ以上に、オシャレで大人な感じのする作品になっているので、そういうのが好きな人は観てみるとよいかもです!

なお、公式サイトには東京の有名なベーカリーへのリンク集がついてますので、ご参考までに。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?