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下ネタで笑っておしまいじゃない『エマの秘密に恋したら』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:4/5
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】

ラブコメ
下ネタ
イケメンCEOと女性社員のカップリング
秘密の共有
舌使い

【あらすじ】

ニューヨークに支店を構えるオーガニック飲料の大企業で働くエマ(アレクサンドラ・ダダリオ)に、昇進のチャンスが訪れる。

ところが、出張先でクライアントとの会議に大失敗、さらに帰路の飛行機で乱気流に巻き込まれる。「あたしの人生、これで終わりなの?!」と、パニックと悔しさから自分を見失ったエマは、隣の席の見知らぬ男に誰にも言えない秘密をすべてぶちまけてしまう。

気がついたら飛行機は無事に着陸。後日、エマが何事もなかったかのように出社すると、オフィスはカリスマオーナー、ジャック(タイラー・ホークリン)の登場に沸いていた。

ところが、そのオーナーこそが"隣の席の男"だったのだ!

【感想】

まるで少女漫画のような設定の映画なんですが、下ネタ全開のザ・アメリカ的な世界観に笑ってしまいました(笑)

飛行機内のパニックで「うそ!あたし死ぬの?!」、「まだGスポットの場所も知らないのに!」、「てか、彼の舌使いが微妙すぎて!」なんてことまでしゃべり倒した相手が、自分が勤める会社のトップだったなんて!まるで、出会い頭にぶつかったイケメンが、まさかの転校生だった!以上の出会い方じゃないですか。

しかも、エマが全部げろっちゃってるから、職場の人間関係から仲のいい同僚との休憩に行くときの"暗号"まで、ジャックは全部知ってるんです。その上で、まわりにいろいろ質問するもんだから、エマからしたら赤っ恥以外の何物でもないんです。観ているこっちが恥ずかしくなるぐらい気まずい雰囲気が逆に笑えます(笑)

でも、単に面白おかしいだけのラブコメにとどまらないのがこの映画のいいところなんですよ。原題は"Can You Keep a Secret?"なんですけど、そこからもわかる通り、この映画の重要なポイントは「秘密」。

エマは(パニックに陥っていたとはいえ)秘密を全部話したのに、彼の秘密はわからないまま。そのアンバランスな状態が、やがて2人の関係性にヒビを入れることになってしまい、どう修復していくかがこの映画の見どころですね。

ある意味、友人や恋人、または夫婦間において、秘密をどこまで共有するかっていうことを考えさせる物語でもありました。まあ、誰かに共有した時点で秘密は秘密でなくなるっていうのが僕の持論ではあるんですけど(絶対、人は誰かに言いますからw)。

隠し事をしない関係性を築いても、もし1つでも何か隠していてそれがバレたら、その時点で信頼は失われるでしょうし、秘密の共有量がイコールじゃないと「フェアじゃない」と不満を持つ人もいるでしょう。反対に、「バレなければ秘密はないに等しい」という考えの人もいるかもしれません。

まあ、すべてを知った上で愛し合える関係性が築ければ、それが一番いいんですかね(笑)隠す必要がなくなれば、秘密という概念自体が崩れますから。

映画の最後はやや展開が急だったものの、全体的に笑えるいいラブコメでした。もう少しテンポがよくて、バカさにあふれてたらもっと面白くなったと思いますけど!


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