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姪っ子から空き家対策の質問が来た

以前、書いた姪っ子への手紙のHANAさんの姉KAHOさんから、こんなメッセージがSNSに届いたので、よっピ―が長年、古家の改築に従事した事をふまえて考えた事を書いてみます。

今さー学校のビジネスプランやってて空き家問題についてやろうと思うねんけど、、空き家所有者であるあるな問題、(このせいで空き家手放せへんし管理ができてない)みたいな空き家が増える原因とか知らん? 空き家のことやったら買い手側のことでもいいし、近くにそういう人がおって言ってたことでもいいから教えて🙏


空き家が増える問題

進学や就職で故郷をはなれた事でその地域に住まなくなる事ってあるよね。君の父ちゃんもそうだし、勝広じいさんも田舎から神戸の夜学に行って就職、結婚の後に姫路に住んだから同じ。または、同じ地域に住んでいるけど別の家に住む。これはよっピ―だね。結婚を機に他所へ住むようになった。
他には、どんな事があるだろう?そもそも老朽化して住めない。古い家を直して住むより新築したり違う場所に住む方が得。 利便性が悪く住みにくい。 車が止められない。近所付合いが大変。
祖父母の世代でも核家族が普通だし、いまさら、息子や娘夫婦と同居は嫌って思う祖父母も多いみたい。ちょっと離れた距離感がいい。
だから、近いけど別の家に住む。
さて、実家を出て他所に住めば、逆に家が増えるよね。だけど、その家の人が亡くなった後は、だいたい空き家になってしまう。利便性の良い街には、家が増えるけど、田舎は空き家が目立つようになる。いい感じで都会の要素と田舎の要素の混じった姫路でも、田舎の要素が強い地域は空き家が増えている。
KAHOちゃん世代が将来、祖父母の家に住めば空き家になる事は無いけど、実際はどうだろうか?進学や就職、結婚まで考えると祖父母が住んでいた家住む事はあるだろうか。誰も住まない家になる可能性も高いよね。
空き家になる原因は、ひとつでは無くて、いろんな要素が複雑に入り組んで絡み合っているいるようだね。

空き家を手放さない理由ってなんだろう?

価値があるから?
建物に価値があれば空き家でも手放さないよね。だけど、ほとんど例はないと思う。著名な建築家が造った学術的に高い価値をもった家でも資産価値としては低く見られがち。資料館とか別のアプローチは考えられるけどね。
心理的理由から?
先祖代々の家だから、お父さんが建てた家だから、息子が都会から戻るかもしれない等、心理的な理由で手放す事も活用することもない空き家が沢山あるとおもうな。それから、どうして良いかわからないって人も多いと思う。
 活用するにしても、売るにしても、大変そうだし、だれに相談したらいいのかわからない。答えが見つからずに先延ばしになる 。
これも、心理的な理由のひとつだけど、あると思う。

管理できないのはなぜ?

遠方
子世帯は他所に住いがあり、遠方の実家の管理がしにくい。
ユッコマンの実家も宍粟市の山中なので婆さんが亡くなった後、この問題が出てきます。
費用
空き家と言えども、税金、電気や水道などインフラの経費など固定費がかかります。 庭の整備などにも年間数十万円かかる事もある。お金を掛けたく無いから、まったく管理されない空き家が増えています。
時間
自宅の管理もままならないのに空き家の管理までは手がまわらない。

空き家の活用

色々書いたけど、それら諸問題をひとつづつ解決すれば空き家の活用もすこしは進むと思うけど、難しいよね。複雑怪奇な問題なので、色んな視点で考えてみるのが良いかも。例えば、政治や行政の仕事から空き家問題を考える視点、空き家を持っている人の視点、空き家で商売したい人や住みたい人の視点など、別の人の立場で考えると空き家の活用方法の妙案が見つかるかもしれない。
行政や政治の視点
・ややこしい規制や法律を撤廃したり、申請手続きを簡単にして活用しやすくする。(法律を変えるのは政治家の仕事になるね。)
・空き家バンクやSNSなどで空き家の情報をどんどん発信する。
・移住して空き家に住んだり、活用したりする人のサポートをする。
②空き家を持っている人の視点
・借りてほしい、売ってしまいたい、ほっといてほしい、楽に管理したい、どうにかしたい。色んな人がいると思うけど、それぞれの立場で考えると アイデアが出てきそうだね。
人が住まなくても、自由に使えるスペースにしたら良いかも。
③空き家で商売したい人や住みたい人の視点
良い場所に借りたい、広い駐車場が欲しい、古民家がいい、駅に近い場所など、空き家で商売をしたい人や住みたいと思う人は沢山います。 もし、自分が住むとしたら、お店をはじめるとしたと考えるとイメージしやすいよね。

よっピ―廻りの実際の事例

公共的な施設を再開発
加古川の日岡公園の研修施設をカフェやアートの拠点に改装。
レンタルカヌー加古川の拠点もここあるよ!

駅前の商店主がお祭りを開催
空き店舗のシャッターを開けて飲食スペースや移動販売のお店にしている。地域ににぎわいが戻っている。

③使われていない工場の一部を利用した猫の不妊去勢手術専門病院
保護猫の譲渡会やグッズ販売など猫好きのイベントを開催中だよ。

④街道沿いの空き家となった旧家の再開発
よっピーが建築技術者として参画するプロジェクト。人が集まる場になるように播州の面白い人たちとあれこれ考え中。飛躍はこれからっす。

まとめ

空き家を持っている人と空き家に住みたい人の考えがうまくマッチすれば、空き家問題の解決の糸口がみえてくる。行政の空屋バンクや移住者の斡旋もその一つ。 行政だけでなく、高校生が空き家を持っている人と空き家で商売したい人や住みたい人のマッチングを文化祭などのイベントでやってみたら面白いかもね。
田舎だけでなく、都市部でも空き家、事務所や店舗ビルの空室などで同じような問題がある。建物って管理されなくなると、生活感が消えてイヤな空気になります。それは家でもビルでも商店でも一緒です。長く使われてない倉庫なんて悲惨だよ。お化けが出そう。
先ずは、何でも良いから活用される事が大事だと思う。 その為には、家を持っている人は高く売ってやろうとか、高い家賃で貸そうとか、 買いたい人や借りたい人も、一円でも安くする事に心血を注ぐのをやめる。
お金儲けや、損得を一番に考えると上手に事が運ばないように思います。
先ずは、人の出入りが生れる場として空き家が活用されれば、空き家は空き家でなくなるし、大きなお金を投資する事もないのでちょっと安心です。 
壮大な改修計画を立てるのではなく、先ずは小さな一歩から、人が出入りするイベントができたら良いなと思います。
実家が空き家になったら、もの造りやアウトドアの遊びの拠点にしようとおもう。ニワトリとヤギも飼いたいけど、それは無理だな。

おわり

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