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故郷(西宮・宝塚)のランドスケープ

誰の心にもがある、ランドスケープ(風景)とは、というと、やはり故郷の風景です。

私の場合、故郷は西宮・宝塚エリアになります。田舎でも都会でもない住宅地。子供の頃に川や海、山で思い切り遊んだという地元の記憶はありません。私の住んでいた地域には、公園もあまりありませんでした。でもマンションの裏のちょっとした植え込みスペースで雑草を使っておままごとしたり、学校の一本木の上に、丸太を並べて基地を作ったり、小さな自然の中で、空想の世界に浸っていたような記憶はあります。西宮・宝塚の住宅地というと、大きな自然が身近にあるわけではないかもしれないけど、景観上の理由から、小さな自然、植え込みくらいはあって、、、というのがせいぜいだったかもしれません。

故郷のランドスケープに関して、私にとって忘れられないことがあります。9歳のときに起きた阪神淡路大震災です。自宅のマンションは被害があまりなかったものの、周りの古い家が全壊してしまい、様変わりした街を目の当たりにする経験をしました。その後の復興で、街が良く・便利に変わって栄えていった部分もあるし、さして変わらなかった部分もありました。その時体感として刻まれたことは、日本は地震大国で、ある程度変化せざるを得ない風土であるということ。イタリアなどヨーロッパの古都を見ると、ものすごい熱量で古いものをそのまま維持し続ける国民性に感心しますが、日本人がそこまでの熱量を持てないのも、どんどん新しく便利に変わっていく街並みも、いたしかたない、むしろ自然な流れなのかもしれません。

また、一つの象徴的な故郷のランドスケープとして、宝塚ファミリーランドがあります。このエリアのランドスケープは、私が生きている30年の間にも、宝塚ファミリーランド、宝塚ガーデンフィールズ、文化芸術センターと様変わりしてきました。たくさん思うところがあり、別記事にまとめたいと思います。たくさんの人にとっても、想い出に残る場所ではないかと思います。

2019年10月くらいのガーデンフィールズ跡地の工事の様子

私個人にとっての故郷西宮・宝塚エリアのランドスケープについて、とりとめもなく書きました。
正直、生まれた故郷という場所は、当たり前すぎて、美しいとか、美しくないとか、住みやすい、住みにくい、などという感想すらわかない、興味すらわかない、つかみどころのないものでした。

しかし、その後の人生で多かれ少なかれ異なる場所に住む経験をし、振り返って故郷のランドスケープに対する想いが湧いてきました。ランドスケープについて、まだまだ考えてみたいと思います。
 

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